要介護度別|受けられるサービスの内容

要支援と判定された場合に受けられるサービスを教えてください
要支援1・2に認定されると、介護保険の介護予防サービスを利用できます。具体的なサービスには、ホームヘルパーによる訪問型サービス(介護予防訪問介護)、高齢者施設で日中預かりケアをする通所型サービス(介護予防通所介護)、リハビリ専門職による短期集中リハビリ(介護予防リハビリ)などがあります。
これらは要介護者向けサービスと内容は似ていますが、要支援者の場合は自立維持・向上を目的としており、利用できる頻度や時間がやや限られることがあります。また、要支援者向けには地域包括支援センターが中心となって介護予防ケアプランを作成し、状態悪化を防ぐための運動教室や栄養改善指導など地域の介護予防事業にも参加できます。なお、要支援では原則として特別養護老人ホームなどの介護保険施設への長期入所はできません。軽度なうちからこれらサービスを利用し、生活機能の維持に努めることが大切です。
要介護と判定された場合はどのようなサービスが受けられますか?
要介護1~5に認定されると、公的介護保険の介護サービス(介護給付)を利用できます。在宅で暮らす場合、ヘルパーが生活援助や身体介護を行う訪問介護、デイサービスセンターなどで入浴と食事介助や機能訓練を受ける通所介護(デイサービス)、短期間施設に泊まる短期入所(ショートステイ)、訪問看護や訪問リハビリ、福祉用具の貸与や購入補助など、多様なサービスがあります。
要介護度が重くなれば、特別養護老人ホームなどの介護保険施設への入所や、在宅でも24時間対応の定期巡回や随時対応サービス、小規模多機能型居宅介護など包括的ケアも利用可能です。いずれの場合もケアマネジャーが中心となって本人と家族の希望を聞きながらケアプランを作成し、それに沿って必要なサービスを組み合わせて利用します。要介護度が高いほど1日に受けられるサービス量も多くなりますが、その分、家族の介護負担軽減につながるでしょう。
要介護度によってかかる費用に差はありますか?
利用者の自己負担率は要介護度に関係なく一定です。ただし、介護保険には区分支給限度額が定められており、要介護度が高いほど1ヶ月に保険給付されるサービス量の上限が大きく設定されています。限度額内のサービス利用費はその1割(または2~3割)が自己負担となり、上限を超えた分は全額自己負担です。したがって高い要介護度の方がより多くのサービスを利用できますが、その分自己負担額は増える傾向にあります。ただし、負担軽減策として、1ヶ月の自己負担額が一定額を超えた場合に超過分を支給する高額介護サービス費制度もあります。いずれにせよ、要介護度が上がるほど公的給付の範囲が広がる一方、サービス利用量が増えることで家計負担も増える可能性がある点に留意しましょう。
編集部まとめ

介護保険の要介護度は、高齢になったときにどのくらい日常生活で助けが必要かを示す大切な基準です。要支援・要介護の認定によって受けられるサービスが決まり、家族の負担やかかる費用にも影響します。要支援と判定された場合でも油断せず、予防的なサービスで生活機能の維持に努めることが重要です。反対に要介護度が高く判定された場合は、利用可能なサービスを活用して、在宅介護の負担を軽減したり必要なら介護施設の利用も検討したりしましょう。「まだ元気だから大丈夫」と我慢せず、早めに申請して適切な認定を受けることで、公的な支援を受けながら自分らしい生活を続けることができます。介護度は定期的に見直しも行われるため、状態の変化に応じてサービス内容を調整し、本人と家族にとって適切な介護環境を整えていきましょう。
参考文献
『要介護認定はどのように行われるか』(厚生労働省)
『5高額介護(居宅支援)サービス費(介護保険法51、61)』(国税庁)
