室内飼いでも油断は禁物! 猫が冬にかかりやすい3つの病気を獣医師が解説

寒い冬は、猫にとってさまざまな病気のリスクが高くなる、健康管理が難しい季節。どんな病気にかかりやすいのか、なぜ冬にかかりやすいのかなどを理解しておくと、冬のお世話に役立つでしょう。

そこで今回は、猫が冬にかかりやすい3つの病気を取り上げ、獣医師の田草川佳実先生に解説していただきました。

猫が冬にかかりやすい病気(1)猫カゼ
サバトラの旭くん
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫カゼは、ウイルスや細菌の感染によって起こる猫の呼吸器感染症です。猫カゼを引き起こす病原体は、主に猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルス、猫クラミジアの3つ。感染するとくしゃみや鼻水をはじめとする人の風邪のような症状が見られ、まれに重症化することも。

感染した猫のくしゃみや飛沫、鼻水に含まれるウイルスから感染しますが、一度感染すると体内にウイルスが残り続け、免疫力が落ちたときに症状が再発することもあります。

冬にかかりやすいのはなぜ?


■乾燥により粘膜の免疫力が低下するため
粘膜はウイルスの侵入を防ぐバリアの役割を果たしています。しかし、乾燥により鼻やのどの粘膜の免疫力が落ちると、その働きが弱まりウイルスが侵入しやすくなります。

■ウイルスが安定し感染力を維持するため
感染した猫のくしゃみや飛沫などに含まれる猫カゼのウイルスは、低温・乾燥下では維持しやすい性質をもちます。環境によっては、1カ月以上感染力をもつことも。

■寒さによるストレスで全身の免疫力が低下するため
急な冷え込みや1日の寒暖差は、猫にとっては大きなストレスです。これによって免疫の働きが低下し、ウイルスに感染しやすくなったり、症状が再発しやすくなったりします。

猫が冬にかかりやすい病気(2)尿石症
密着する猫たち
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

尿石症は、尿中のミネラル成分が結晶化し、膀胱や腎臓などに結石ができる病気。尿中のミネラル成分が濃くなるほど、結石ができやすくなります。猫では、尿がアルカリ性に傾くとできやすい「ストルバイト」と、酸性に傾くとできやすい「シュウ酸カルシウム」が多く見られ、頻尿や血尿、排尿時に鳴くなどの症状が見られます。

なお、尿道に結石が詰まって尿がまったく出なくなる「尿道閉塞」と、体内に老廃物がたまる「尿毒症」を起こすと、命にかかわるおそれも。とくにオスは尿道が細く結石がたまりやすいので注意が必要です。

冬にかかりやすいのはなぜ?


■冬は飲水量が減って尿が濃くなり、結石ができやすくなるため
寒いとのどの渇きを感じにくく、飲水量が減って尿が濃縮されると、ミネラル分が結晶化しやすくなります。

■冬は運動量が減って肥満になりやすいため
冬の猫はじっとして過ごすことが多く、運動量が減って肥満になりやすい傾向に。肥満になると尿石症のリスクが高くなることがわかっています。

猫が冬にかかりやすい病気(3)膀胱炎
ラグドールのミーくん
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

膀胱炎は、膀胱の粘膜に炎症が起こる病気。複数の原因で起こりますが、猫では検査しても原因が認められない「特発性膀胱炎」が大半を占め、そのほか、膀胱内にできた結石の刺激によるものや、まれに膀胱に侵入した細菌の感染によるものも。

猫の膀胱炎では、何度もトイレに行く、尿が少ししか出ない、血尿が出るなどの症状が見られるほか、排尿時に痛がって鳴いたり、トイレ以外の場所で排尿したりしてしまう場合も。放置すると炎症細胞などで尿道がふさがって尿が出なくなることがあり、「尿毒症」になって命にかかわる危険もあります。

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