娘を「あずかる」と言い出すお向かいさん
「美代子さん?今からお出かけするところで……」
「お出かけ?どこへ?こんなに日ざしが強いのに…。りんちゃんを連れ回すなんてかわいそうよ。うちに置いていきなさい。私がちゃんと見ててあげるから」
「いえ、すぐ近所の児童館ですし、大丈夫です。ありがとうございます」
「遠慮しなくていいのよ。ほら、りんちゃん、ママよりおばちゃんの方がいいわよね〜?」
美代子さんは、私のウデから、強引にりんを引きはなそうとしました。
りんはおどろいて、私の服をギュッとつかんで泣き始めます。
「人見知りがはげしくて、今は私からはなれるとダメなんです。すみません」
「人見知り?そんなの、私にあずければすぐになれるわよー。母親が甘やかすからダメなのよねえ」
(え…私の育て方がわるいの?)
その言葉に、胸がチクリと痛みました。
結局、その日は、玄関先で30分も「育児論」を聞かされる羽目に…。これから先、この「過干渉」が、もっとエスカレートしていくなんて…この時の私は、まだ想像もしていなかったのです。
あとがき:「親切」という名の毒
育児で余裕がない時、近所の方の「手伝うわよ」という言葉は、救いに聞こえるものです。
しかし、それが自分のペースを乱し、育児方針まで否定するものであれば、それはもはや「毒」となります。聡子が感じた「玄関を開けるこわさ」は、パーソナルスペースを侵食される恐怖そのもの。
美代子の笑顔のうらにある執着心に、なんだか胸さわぎがしますね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

