
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、ヤングマガジン第463回月間賞佳作&TOP賞作品を受賞した作品『美人芸人華道笑子』をピックアップ。
作者の信楽優楽さんが6月21日にXで同作を投稿。そのツイートには1.4万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、信楽優楽さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
■周りの目は容姿の事ばかりで、お笑いのネタを評価してくれない…

華道笑子は幼少期から自他共に認める美少女で、子役として映画やドラマの役に抜擢されていたが、どうしても心から楽しめなかった。後に、仕事で共演したお笑い芸人の影響でコント作りに没頭した。
芸人を目指し上京してからは、怪物の被り物で美貌を隠して何度もお笑いコンテストに挑戦したが全く売れず、マネージャーからも女優やモデルの仕事を勧められる。仕方なくファッションショーに出た笑子だったが、中身を評価してもらえない虚しさから「なんで私はこんな性格で、こんなにも美人なんだよ」と思い詰めてしまった。
しかしあることをきっかけに、笑子は再び奮起する――。
作品を読んだ読者からは、「アツい!めちゃくちゃ面白い!」「嫉妬によって虐めにあっていたので、めっちゃ勇気もらえました」などの声が多数上がっていた。
■「吹っ切れた後での笑子の心情」を見てほしい――作者が語る創作の背景

――『美人芸人華道笑子』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
独自性があるような漫画をなるべく書きたいと思うので、制作当時あまり目を向けられていなかった美人が受ける差別的なものをテーマに漫画を描こうと思いました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
主人公笑子が悩んでいるテーマに対してどんな答えを出したかって所ですかね。そこが一番際立つように構成的なものを作ったので。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ラストのセリフですね。吹っ切れた後での笑子の心情がどう変化したのか伝わる気がするので。
――女芸人になりたいのに、容姿が美しすぎることでその夢が叶わないという斬新なストーリーも本作の魅力ですが、普段こうした作品のアイデアはどのようなところから着想を得ていますか。
当時から漫画家を目指していて、この作品も新人賞向けに制作していた7作目くらいの読み切り漫画です。なので常日頃から何か漫画にできるテーマないかなと考えていまして。
容姿が人より綺麗で目立つ人は容姿が関係のない夢を志していたとしても、お前は容姿を使った職についた方がいいとか周りからよく言われる事を見聞きしていたので、それをテーマにしようと思いました。そこでそのテーマが際立つであろう職が笑えるかどうかで評価され尚且つ容姿を出す事も当たり前の芸人にしようと着想しました。
――信楽優楽さんの今後の展望や目標をお教えください。
美人芸人華道笑子がヤングマガジンの月例賞トップ賞を頂いた事もあり、現在は芸能界が舞台の演劇漫画、到達のアクタを連載しているのでそれを描き終えることだけに注力します‼
――最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
引き続き読んで貰えたら嬉しく思います。

