「セロトニンが不足」すると現れる症状はご存知ですか?顔つきの変化も医師が解説!

「セロトニンが不足」すると現れる症状はご存知ですか?顔つきの変化も医師が解説!

セロトニンが不足しやすい人の特徴

セロトニンが不足しやすい人の特徴

屋内中心の生活・運動不足の人

外出が少ない、活動量が少ない生活が続くと、睡眠や気分のリズムが崩れやすくなります。まずは短時間でもよいので、日中の光と軽い運動を取り入れるのがおすすめです。

真面目で責任感が強い人

几帳面で責任感が強い人ほど、緊張が抜けにくく、休息が不足しがちです。ストレスが続くと睡眠が浅くなり、不安やイライラが増す…という悪循環に入ることがあります。
性格の問題ではなく、回復の設計(休息・睡眠・運動)が必要なタイプと捉えると改善しやすくなります。

偏った食事制限をしている人

セロトニンの材料となるトリプトファンはたんぱく質に含まれます。また、脳への取り込みは食事バランス(他のアミノ酸との比率や糖質摂取の影響)で変わり得ます。極端な糖質制限や単品食が続く場合は、体調に合わせて見直す価値があります。

セロトニンが不足すると顔つきはどうなっていく?

セロトニンが不足すると顔つきはどうなっていく?

結論から言うと、「セロトニン不足に特有の顔つき」はありません。
ただし、睡眠不足・疲労・ストレス・抑うつが続くと、周囲から「そのように見える」変化が出ることがあります。

まぶたが重くなる・目が小さく見える

寝不足や疲れが続くと、目の開きが悪くなったり、目つきがきつく見えたり、ぼんやり見えたりすることがあります。目の症状は乾燥、眼精疲労、アレルギー、甲状腺疾患などでも起こるため、違和感が強い場合は眼科を受診して相談することも良いでしょう。

表情が乏しくなる

心身の余裕がなくなると、笑顔が減り、反応が薄く見えたり、表情が硬く見えたりすることがあります。これは「気合いの問題」ではなく、睡眠・ストレス・気分状態の影響として起こることがあります。

頬がたるみ、老けて見える

睡眠不足やストレスが続くと、むくみ、肌荒れ、姿勢の崩れなどが重なって“老けて見える”ことがあります。生活改善で戻ることも多い一方、急激な変化や左右差がある場合は、別の疾患が隠れていないか確認が必要です。

セロトニンが不足するとどんな病気になりやすい?

セロトニンが不足するとどんな病気になりやすい?

うつ病・うつ状態

セロトニン不足との関わりで最も知られる病気がうつ病です。脳内のセロトニンが低下すると気分を安定させることが難しくなり、意欲の低下や深い抑うつ気分が続くようになります。セロトニンの不足だけが原因ではありませんが、大きな誘因の一つです。治療には抗うつ薬(SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が世界的によく用いられており、脳内セロトニン濃度を高めることで症状の改善を図ります。
日常でできる対策としては、規則正しい生活や軽い運動、十分な休養が重要ですが、重いうつ状態の場合は薬物療法やカウンセリングが必要になります。精神科・心療内科を受診し、専門医の診断のもと適切な治療を受けましょう。

睡眠障害(不眠症・概日リズム睡眠障害)

セロトニン不足は睡眠障害のリスクも高めます。不眠症では夜間に十分眠れない状態が続きますが、セロトニンが低いとうつや不安が誘因となって入眠困難や中途覚醒が起こりやすくなります。また昼夜逆転の生活リズムになる概日リズム睡眠障害や、過眠傾向(夜間長く寝ても昼間に強い眠気が出る)もセロトニン機能の乱れと関連します。
対処法は、生活習慣の改善です。朝起きたら日光を浴びて体内時計をリセットし、適度に身体を動かす習慣をつけましょう。寝る前の強い光や刺激を避け、睡眠環境を整えることも重要です。
それでも不眠が続く場合は、睡眠外来や精神科で相談してみてください。不眠の背後にうつ病など他の疾患が隠れているケースもあるため、専門医に評価してもらうことが望ましいです。

不安障害・パニック障害

セロトニン不足は不安障害(全般性不安障害など)やパニック障害とも関係があります。不安や恐怖を和らげるセロトニンが不足すると、ちょっとしたきっかけで強い不安発作やパニック発作を起こしやすくなります。動悸、息切れ、めまい、発汗など激しい症状が突発的に起こるパニック障害では、脳内のセロトニン神経機能の低下が関与しているとされています。
治療には、うつ病と同様に抗不安薬やSSRIが有効で、発作を予防したり不安感を和らげたりします。
症状が軽い段階では深呼吸法や認知行動療法などで対処可能な場合もありますが、日常生活に支障が出るようなら精神科での治療を検討してください。

「セロトニンの不足」についてよくある質問

ここまでセロトニンの不足について紹介しました。ここでは「セロトニンの不足」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

「セロトニンの不足」についてよくある質問

セロトニンをたくさん出す方法はありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

一気に増やす魔法はありませんが、「朝の光」と「リズム運動」が最強のスイッチです。朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びましょう(15分〜30分)。そして、「歩く」「階段を使う」「よく噛んで食べる」といったリズム運動を意識してください。ガムを噛むだけでも脳への刺激になります。これを毎日続けることで、脳のセロトニン神経が鍛えられます。

セロトニンを増やす食べ物について教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

セロトニンの材料となる「トリプトファン」、合成を助ける「ビタミンB6」、そして脳への取り込みを助ける「炭水化物」の3つをバランスよく摂ることが大切です。これらを効率よく含んでいるのがバナナです。また、朝食に「ご飯(炭水化物)+納豆・味噌汁(大豆製品:トリプトファン)+焼き魚(ビタミンB6)」という和食メニューを摂ることは、理にかなった最強のセロトニン食と言えます。

セロトニンが不足しているかどうかのセルフチェック法を教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

以下の項目に当てはまるものが多いほど、セロトニン不足の可能性が高いと考えられます。
・朝起きたとき疲労感が強く、すっきり目覚められない。
・夜型生活になりやすく、昼夜逆転ぎみである。
・日中に日光を浴びる時間が極端に少ない。
・運動習慣がなく、ほとんど体を動かさない。
・イライラしやすく、ちょっとしたことで怒りがちになる。
・集中力が続かず、物事に注意が向けられない。
・疲れやすく、常に体がだるい感じがする。
該当項目が多い方は、生活習慣の改善(朝の光、運動、食事など)をぜひ試してみてください。

まとめ

セロトニンは、気分・不安・睡眠・痛みなどに関わる重要な神経伝達物質です。ただし「セロトニン不足=病気」と単純に決まるわけではなく、生活リズム、ストレス、睡眠、栄養、体質など複数要因の影響で働き(バランス)が乱れることで不調が出やすくなります。

不調を感じたら、まずは「起床時刻を固定する」「朝の光を取り入れる」「日中に少しでも歩く」「タンパク質を含む食事を整える」といった基本から始めてみてください。それでも改善しない、または日常生活に支障が出るほどつらい場合は、一人で抱え込まず、精神科・心療内科・睡眠外来などで専門的な評価を受けましょう。

「セロトニン」と関連する病気

「セロトニン」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

精神科・心療内科の病気

うつ病睡眠障害パニック障害

不安障害

セロトニンの不足や過剰は、心の安定や睡眠、自律神経のコントロールに大きな影響を及ぼします。

「セロトニン」と関連する症状

「セロトニン」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

朝すっきりと起きられない

理由もなく不安やイライラを感じる

姿勢が悪くなり、猫背気味である

表情が乏しい

まぶたが重いと言われる

痛みを感じやすくなった

休日は家から出ず、太陽を浴びない

これらはセロトニン不足をセルフチェックできる方法の一つです。多く当てはまる場合にはセロトニン不足の可能性があるので、まずは生活リズムを整えてみてください。それでも改善しない場合や、身体的な症状が強い場合は、早めに専門医に相談することをお勧めします。

参考文献

厚生労働省 e-ヘルスネット セロトニン

有田秀穂. セロトニン欠乏脳

熊本大学. 統合失調症や双極性障害の男性患者ではセロトニン関連遺伝子のDNAメチル化状態が変化

Differences between males and females in rates of serotonin synthesis in human brain. PNAS. 1997

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配信元: Medical DOC

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