マジメで優しい夫に戻った
ともあきは、以前の「マジメなパパ」に戻ってくれました。
毎日、定時に退社し、まっすぐに家に帰り、みかと一緒にお風呂に入る。毎晩、絵本を読み聞かせ、週末には3人で公園へ行き、太陽の下で笑い合っています。
時折、彼がふと寂しそうにパソコンの置いてある机をながめることがありますが、彼はすぐに首を振って、みかの元へとかけ寄ります。
幼稚園の先生には、後日、解決したことを報告に行きました。
先生は、「本当によかったですね」と、自分のことのようによろこんでくれました。
「みかちゃんママは本当に強いお母さんです。みかちゃん、最近、園ですごくニコニコしているんですよ。"パパがいっぱい遊んでくれるの!"って。あの時のみかちゃんママの勇気が、みかちゃんの笑顔を取り戻したんですよ」
"ゲーム依存"という闇を抜けて
その言葉を聞いたとき、ようやく私の心に刺さっていた、最後のトゲが抜けたような気がしました。
何ごとも、過度な依存は人生を狂わせる…。
けれど、道をふみ外したとき、それを引き戻せるのは、画面の中の言葉ではありません。現実の世界で本気で怒ってくれる他人や、手を取り合える家族のぬくもりだけなのだと、この一件を通して痛感しました。
「ママ、パパ! 見て!」
みかの明るい声が、リビングにひびきます。私はトナリに座る夫と顔を見合わせ、小さくほほえみました。
この、ありふれた…でも、唯一無二の「マジメな日常」を、これからは3人でしっかりと守っていこうと思います。夫の「ゲーム依存」という深い闇を抜けて、ようやく手にした、本当のしあわせ…。
私たちは再び、現実世界で「家族」としての歩みを始めました。

