『ノロウイルス』の熱は何度? 発熱や筋肉痛など全身症状の期間と対処【医師監修】

『ノロウイルス』の熱は何度? 発熱や筋肉痛など全身症状の期間と対処【医師監修】

消化器症状に加えて、発熱や全身倦怠感などの全身症状も現れることがあります。発熱は37度台から38度台の軽度から中等度が一般的で、高熱になることは少ない傾向があります。身体全体のだるさや筋肉痛、頭痛といった症状は、身体の免疫システムがウイルスと闘っている証拠です。これらの全身症状は主症状が落ち着いても数日間続くことがあるため、無理をせず十分な休養をとることが大切です。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

発熱と全身症状の現れ方

ノロウイルス感染症では、消化器症状に加えて発熱や全身倦怠感などの全身症状も現れることがあります。

軽度から中等度の発熱パターン

ノロウイルス感染症における発熱は、37度台から38度台の軽度から中等度の熱が一般的です。インフルエンザのような高熱になることはあまり多くなく、熱が出ない方も一定の割合でいらっしゃいます。発熱は症状の初期から中期にかけて見られ、通常は1日から2日程度で自然に下がっていきます。
発熱のパターンには個人差があり、朝は平熱に近くても夕方から夜にかけて熱が上がる方もいます。解熱剤の使用については、脱水症状がある場合は体温調節機能が低下している可能性があるため、医師に相談のうえで適切に使用することが望ましいでしょう。自己判断での使用は控え、特にお子さんの場合は年齢に応じた適切な薬剤の選択が必要です。
小さなお子さんや高齢の方では、発熱による体力消耗が激しくなりやすいため注意が必要です。水分補給が十分にできない、ぐったりしている、意識がはっきりしないなどの様子が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。

倦怠感と筋肉痛などの随伴症状

ノロウイルス感染症では、身体全体のだるさや筋肉痛、頭痛といった全身症状が現れることがあります。これは身体の免疫システムがウイルスと闘っている証拠であり、多くの感染症に共通する反応です。倦怠感は「身体が鉛のように重い」と表現されることもあり、日常生活の動作すら億劫に感じられます。
筋肉痛は特に背中や腰、太ももなどに感じられることが多く、激しい嘔吐や下痢による腹筋の使いすぎも痛みの一因となります。頭痛は締め付けられるような鈍痛が典型的で、脱水症状が進むとさらに悪化することがあります。水分補給が適切に行えていれば、これらの症状も徐々に改善していきます。
これらの全身症状は、主症状である嘔吐や下痢が落ち着いても数日間続くことがあります。無理をせず十分な休養をとり、身体の回復を待つことが大切です。仕事や学校への復帰は、症状が完全に治まり、通常の食事がとれるようになってから判断しましょう。回復後も数日から数週間はウイルスが排出される可能性があるため、手洗いなどの衛生管理は継続してください。

まとめ

ノロウイルス感染症は、突然の嘔吐と下痢を主症状とする感染性胃腸炎で、24時間から48時間の潜伏期間を経て発症します。二枚貝を介した食品感染と、人から人への二次感染という二つの経路で広がりやすく、特に冬季に流行します。初期症状を早期に認識し、適切な水分補給と安静を保つことが回復への第一歩です。
ノロウイルスの予防には、手洗いの徹底、食品の十分な加熱、調理器具の衛生管理が基本となります。生の二枚貝を食べる際はリスクを理解し、体調や免疫状態を考慮した判断が必要です。感染力が強いウイルスですが、正しい知識と予防対策で、ご自身と大切な方々を守ることができます。

参考文献

厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」

国立感染症研究所「ノロウイルス感染症とは」

配信元: Medical DOC

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