「片頭痛は遺伝する」は本当なのか? 発症を防ぐための生活習慣を医師が解説

「片頭痛は遺伝する」は本当なのか? 発症を防ぐための生活習慣を医師が解説

日常生活でできる片頭痛の予防法

日常生活でできる片頭痛の予防法

編集部

日常生活でできる予防策にはどのようなものがありますか?

岡田先生

規則正しい生活が基本です。睡眠不足や寝過ぎを避け、毎日できるだけ同じ時間に寝起きすることが重要です。また、長時間同じ姿勢を続けると首や肩の緊張が強まるため、定期的に休憩を取り、体を動かす習慣をつけましょう。

編集部

片頭痛も、筋の緊張が関係するのですか?

岡田先生

そうですね。片頭痛も首や肩の筋緊張が高まることで頭痛が起こりやすくなります。デスクワークの方は、椅子の高さや画面位置を調整し、首への負担を減らすことが大切です。ウォーキングなどの有酸素運動や、首・肩・背中のストレッチを無理のない範囲で継続することも予防につながります。

編集部

食事や水分補給で気をつける点はありますか?

岡田先生

空腹や脱水は片頭痛の引き金になりやすいため、食事を抜かず、こまめに水分を取ることが重要です。マグネシウムやビタミンB2、オメガ3脂肪酸を含む食品は予防に役立つ可能性があります。カフェインやアルコールは摂りすぎないよう注意しましょう。

編集部

生活習慣の見直しだけで改善しない場合、クリニックではどのような治療があるのでしょうか?

岡田先生

近年は、片頭痛の仕組みが科学的に解明され、CGRP関連薬をはじめとした新しい予防治療も登場しています。エムガルティなどの注射薬が比較的有名ですが、注射はどうしても嫌だと言う方には、内服薬も出てきています。「市販薬が効かなくなってきた」「頭痛のせいで予定を立てにくい」と感じている方は、決して我慢せず、早めに頭痛専門医へ相談してください。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岡田先生

片頭痛は「遺伝だから仕方がない」「我慢するしかない」と誤解されがちですが、実際には体質(遺伝的ななりやすさ)と生活環境が重なって起こる疾患です。つまり、同じ体質を持っていても、睡眠・ストレス・食事・姿勢などを整えたり適切な診断と治療を受けたりすることで、発作の頻度や重症度を大きく減らせる可能性があります。頭痛に振り回されない生活を取り戻すための第一歩として、正しい知識を持つことが何より大切だと考えています。

編集部まとめ

片頭痛は「遺伝」だけで決まる病気ではなく、ストレスや睡眠、食事、姿勢など日常の積み重ねが発症や悪化に大きく関わります。体質だから仕方ないと諦めるのではなく、生活習慣の見直しや専門医への相談を早めにおこなうことで、発作の頻度やつらさの軽減が期待できます。特にCGRP関連薬のような新しい治療法の普及は、長年悩んできた方にとって大きな希望となります。我慢を美徳とせず、まずは専門医の扉を叩き、痛みに振り回されない未来への第一歩を踏み出してください。

参考文献
MSDマニュアル家庭版(一般向け):片頭痛
日本頭痛学会(ガイドライン関連・日本語):片頭痛は遺伝するか/関与遺伝子

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。