耐え切れず夫に相談
「返してください……!娘がいやがってます!」
「いやがってるんじゃないの、これは甘え。こうやって泣かせたままでも、突き放す勇気が必要なのよ?聡子さん、あなた過保護すぎるわよ」
何を言ってもムダでした。
彼女の中では、私の言葉は、すべて「未熟な親の言い訳」として変換されてしまうのです。
その夜、帰宅した信也に、私は泣きながらすべてを話しました。
「もう限界なの。お向かいの美代子さん…。お風呂の外からも声をかけてくるし、りんをむりやりうばっていくの……。私、このままじゃおかしくなっちゃう」
信也はおどろいた顔で私の肩を抱きました。
「そこまで…。ごめん、もっと早く気づくべきだった」
でも、相手は自治会長。これからもこの場所に住み続ける以上、角を立てるわけにはいきません。
私たちは、どうすればこの地獄からぬけ出せるのか…必死に解決策を探しました。
あとがき:母親の涙と、うばわれた尊厳
泣きさけぶわが子を、ムリやり引きはなされる苦痛は、母親にとって身を切られるような思いです。
美代子の「突き放す勇気が必要」という言葉は、一見、教育論のようですが、母子の愛着関係をムシした、身勝手な支配欲に過ぎません。一人で耐え続けてきた聡子。ようやく、夫に心の内を吐露できたシーンに、希望を持てた読者も多いのではないでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

