
家事と育児のワンオペに限界を迎えたとき、夫にSOSを求めたら「仕事で疲れてるから」と言われた。私だって働きながら家事と育児をしているのに、「朝から晩まで働けばいいのか?」と大喧嘩に。その結末はどうなるのか?継父からの性被害や家族との確執を描いた漫画家・魚田コットンさん(@33kossan33)のエッセイ漫画『育児今昔物語』を紹介するとともに話を聞いた。
■昔は「母が家事・子育てをするのが当たり前」



パートを終え、急いで子どものお迎えへ。帰宅後は抱っこや黄昏泣き、お風呂、食事、寝かしつけと母親の仕事は途切れることがない。ようやく子どもを寝かしつけキッチンへ向かうと、食事を終えた夫が「もう寝るよ」と一言。溜まった食器や洗濯物、散らかったおもちゃなど、どれか1つでも手伝ってほしいと願う妻のストレスは、荒れていく部屋を見るたびに溜まっていった。
家事・育児・仕事を1人で回すことに限界を感じた魚田さんは、「私もパートとはいえ、9時~17時まで働き、在宅ワークもこなしているのに、『夫は仕事だけ。家事はお手伝い程度で、ごみ捨てだけ?不平等!』という不満が爆発したのだと思います」と語る。
子どもが1人の頃は「母が家事・子育てをするのが当たり前」という昔ながらのジェンダー観があり、できない自分を責めていたという。「しかし、子どもの人数が増えるほどにやることが2倍3倍に膨れ上がるので、『普通に母親1人でこなせる量じゃない』と。父親も親なのに、家族なのに、という思いが爆発したのです」と、不満が限界に達した理由を明かした。
■「だんまり」を貫く夫と、妻の葛藤
夫にSOSを出した魚田さんだったが、返ってきたのは「平日は無理かな。疲れてるし…」「休みの日はわりとやっているし、ゴミ出しもしているよ?」という言葉だった。これに対し魚田さんは「わたしは、朝から晩まで息つく暇もないくらい働き続けているのに!」と大喧嘩になった。
最も嫌だったのは、話し合いたいときに夫が「だんまり」を貫くこと。「最初は『家事を分担しようと言っているだけで、難しいことは言っていないのになぜ何も言わないのだろう?』と疑問でした。何度もだんまりされるうちに、私自身が軽く見られている気がして腹が立ちました。『結局、この場をやり過ごせば、私がまた全部やってくれると思っているんでしょう?』と感じました」と、夫への不信感を募らせていった。
多くの人が話し合いが成立しないと諦めてしまうが、魚田さんは違った。「言葉で言われると考える時間がないのかもしれない」と、文字で書くことを提案。しかし、夫の答えは「必ずできるとは約束できません。ママが怒らないようにちゃんとします」というものだった。
■多くの人は話し合いが成立しないと諦めてしまう
「家族でいたかった」という思いから、夫と向き合おうとした魚田さん。「もし夫が全く私の意見を聞き入れず、逆切れするような人であれば離婚していたと思います。私のあきらめの悪さと、夫の温厚さのおかげで、今の魚田家が出来ているといっても過言ではありません」と、当時の状況を振り返る。
多くの人は話し合いが成立しないと諦めてしまうが、魚田さんは違った。「言葉で言われると考える時間がないのかもしれない」と、文字で書くことを提案。しかし、夫の答えは「必ずできるとは約束できません。ママが怒らないようにちゃんとします」というものだった。
「家族でいたかった」という思いから、そこまで向き合おうとした魚田さん。「もし夫が全く私の意見を聞き入れず、逆切れするような人であれば離婚していたと思います。私のあきらめの悪さと、夫の温厚さ(?)のおかげで、今の魚田家が出来ているといっても過言ではありません」と、当時の状況を振り返る。
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