「ただ摂るだけ」はもったいない 『カリウム』の力を引き出す“賢い”食べ合わせ

「ただ摂るだけ」はもったいない 『カリウム』の力を引き出す“賢い”食べ合わせ

カリウムの健康効果をより高めるには、ほかの栄養素との組み合わせが重要です。とくに心血管機能や神経系の働きをサポートする栄養素と一緒に摂取することで、相乗効果が期待できます。本章では、カリウムと相性の良い栄養素と、効果的な食べ合わせについて解説します。

武井 香七

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)

帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

カリウムと相性の良い栄養素と食べ合わせ

カリウムは単独で摂取するよりも、ほかの栄養素と組み合わせることで吸収率や健康効果を高めることができます。とくに高血圧予防や筋肉機能の維持を目的とする場合、相乗効果を生む食べ合わせを意識することが重要です。

マグネシウムとの併用で心血管機能をサポート

マグネシウムはカリウムと同様に細胞内外のイオンバランスを調整する役割を持ち、両者を一緒に摂取することで心血管機能の維持に役立つと考えられています。マグネシウムが不足するとカリウムの細胞内保持が困難になり、結果として低カリウム血症を引き起こしやすくなります。逆に、マグネシウムを適切に補給することで、カリウムの体内利用効率が向上し、心臓のリズムを安定させる効果が期待できます。
マグネシウムを豊富に含む食材としては、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、大豆製品、全粒穀物が挙げられます。これらをカリウムが豊富な野菜や果物と組み合わせることで、栄養バランスの整った食事が実現します。たとえば、バナナとアーモンドを一緒に摂る朝食や、ほうれん草と豆腐を使った和え物などは、手軽に両方のミネラルを補給できるメニューです。

ビタミンB6との組み合わせで神経機能を強化

ビタミンB6は神経伝達物質の合成に関与し、カリウムとともに神経や筋肉の正常な働きをサポートします。カリウムが電気信号の伝達を円滑にする一方で、ビタミンB6は神経細胞内での情報処理を助けるため、両者を同時に摂取することで神経系の健康維持に相乗効果が生まれます。とくに筋肉のけいれんや手足のしびれを感じやすい方には、この組み合わせが有効です。
ビタミンB6を多く含む食材には、鶏むね肉、マグロ、カツオ、バナナ、さつまいもなどがあります。たとえば、バナナはカリウムとビタミンB6の両方を豊富に含むため、手軽に両方の栄養素を補給できる理想的な食材です。また、鶏むね肉とアボカドを使ったサラダや、マグロとほうれん草の和え物なども、神経機能をサポートする食べ合わせとしておすすめです。

まとめ

カリウムは体液バランスの維持や神経・筋肉の正常な働きに欠かせないミネラルであり、日常の食事から自然に摂取することができます。不足すると筋力低下や不整脈などの症状が現れ、過剰摂取は高カリウム血症のリスクを高めるため、適切な量を意識することが重要です。マグネシウムやビタミンB6との組み合わせで効果を高める一方、カリウム保持性利尿薬や塩分代替品との併用には注意が必要です。野菜、果物、魚介類、海藻類など、カリウムを豊富に含む食材を日々の献立に取り入れ、バランスの取れた食生活を実践していきましょう。症状や健康状態に不安がある場合は、内科や腎臓内科を受診し、専門的なアドバイスを受けることが推奨されます。

参考文献

厚生労働省・日本人の食事摂取基準(2025年版)

成人 CKD 患者への栄養管理

文部科学省・日本食品標準成分表2020年版(八訂)

日本高血圧学会・高血圧治療ガイドライン2019

国立循環器病研究センター・循環器病情報サービス

配信元: Medical DOC

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