目に異常がみられたときの対処法と失明を防ぐ方法

糖尿病では目にどのような症状が現れますか?
糖尿病による目の症状としては、視界のぼやけやかすみが代表的です。高血糖の状態では一時的にピントが合いにくくなり、ものがかすんで見えることがあります。また、糖尿病網膜症が進行すると暗い場所で見えづらくなったり、光をまぶしく感じたりするようになります。さらに病変が悪化すると飛蚊症や視力低下が自覚されるようになります。
目に異常がみられたときの診療科目を教えてください
糖尿病の方が目に異常を感じたら、すみやかに眼科を受診してください。糖尿病網膜症の診断や治療は眼科で行う必要があります。現在内科で糖尿病の治療中であっても、目の症状に関しては専門の眼科医に診てもらうことが大切です。糖尿病と診断された時点で、たとえ自覚症状がなくても定期的に眼科検診を受けることが推奨されています。一般には年に1回程度の眼底検査を受け、異常がないかチェックする習慣を持ちましょう。異常の早期発見・早期治療が、糖尿病による失明を防ぐうえで何より重要です。
病院では目の異常に対してどのような治療をしますか?
糖尿病網膜症と診断された場合、進行度に応じて次のような治療が行われます。
血糖コントロールの強化
レーザー光凝固術
抗VEGF薬の注射
硝子体手術
なお、糖尿病によって進行した白内障があれば、濁った水晶体を人工レンズに置き換える手術で視力改善が可能です。病状に応じて適切な治療を受けることで、視力低下の進行を食い止められる場合があります。
糖尿病による失明を防ぐためにできることを教えてください
血糖コントロールの徹底と定期的な眼科検診が失明予防のためには必要です。血糖値を適切に管理し、HbA1cを良好に維持することで糖尿病網膜症の発症と進行を抑制できます。
また、高血圧や脂質異常症があれば治療し、喫煙習慣がある方は禁煙を心がけましょう。年に1回は眼科で眼底検査を受けることで、症状が出る前に異常を発見できます。
もし糖尿病網膜症の初期所見がみつかったら、早めにレーザー治療を受けるなど適切な治療を行ってください。早期発見と早期治療によって糖尿病網膜症になっても失明を防げる可能性が高まります。
特に糖尿病と診断されてから年数が経っている方や、血糖コントロールが不安定な方ほど、目の合併症が進行しやすい傾向があります。忙しさを理由に検診を後回しにせず、「自覚症状がなくても受診する」ことを習慣にする意識が大切です。
編集部まとめ

糖尿病網膜症は自覚症状がないまま進行し、気付いたときには重症化している可能性があります。しかし、適切な対策によって失明のリスクを大きく減らすことが可能です。症状がなくても油断せず定期的に眼科検診を受け、糖尿病そのものの管理もしっかり続けましょう。視界の異変に気付いたら「年だから仕方ない」と放置せず、早めに眼科で検査を受けてください。早期に発見できれば進行を抑え、適切な治療によって視力を維持できる可能性が高まります。
参考文献
『糖尿病で失明しないために』(日本眼科医会)
『糖尿病性網膜症』(健康長寿ネット)

