【東大阪】うどんが主役で、なにが悪い。【たらいうどん】

布施の商店街を抜けた先、夜の空気がゆるむ頃にふっと灯る白い看板。「うどんすき」「細手麺」の文字が、なんだか妙に頼もしい。

はまぐりの潮、鶏のうまみ、花かつおの香り。そこに、自家製のうどんがふわりと溶けていく。この店を知ってから、夜がちょっとだけ待ち遠しくなった。

“鍋の主役がうどん”だなんて、最初は少し驚いた。でも、食べてみればすぐにわかる。ああ、これは確かに、主役の味だ。

名前の響きより、ずっと奥が深い

「うどんすき」って言葉をはじめて聞いたとき、ちょっとだけ可愛らしい響きだな、と思った。

でもそれは、ただの入口だった。はまぐり、鶏、季節の野菜。それぞれのうまみをひとつの鍋に重ねて、最後に自家製の細手うどんをくぐらせてすする。

その一杯が、想像よりずっと、やさしくて、深い。大阪では昔から、これが“当たり前”なんだという。うどんが、主役になる。それがなんだか、大阪らしくて、ちょっといい。

昭和から続く、うどんが主役の歴史

はじまりは昭和3年、北浜の料亭「美々卯」で魚すき鍋の締めにうどんを入れたのがきっかけらしい。やがてそれが「うどんすき」として独立し、いまや大阪の食文化のひとつに。

締めじゃなく、最初からうどんが登場するこの潔さ。主役交代ではなく、主役昇格。それって案外、簡単なようで難しいことだと思う。

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