胃潰瘍の治療中に気を付けたいこと

胃潰瘍の治療中に避けた方がよい食べ物や飲み物を教えてください
胃潰瘍の治療中は、胃の粘膜に刺激を与えやすい飲食物は控える方がよいです。具体的には、アルコール類は胃粘膜の血流や防御機能に影響し、潰瘍の治りを妨げることがあります。また、香辛料を多く使った料理や、脂肪分が多い食事は、胃もたれや痛みを引き起こしやすくなります。コーヒーや濃いお茶などのカフェインを含む飲み物も、胃酸分泌を促すことがあるため、症状がある間は量を控えるとよいでしょう。
胃潰瘍の治療中でも問題がない食べ物や飲み物はありますか?
胃潰瘍の治療中は、消化のよい食事を意識すると過ごしやすくなります。やわらかく調理されたご飯やうどん、煮物、スープ類などは、胃への刺激が少なく、取り入れやすい食事です。飲み物としては、水や白湯、刺激の少ないお茶などがよいです。食事の内容そのものよりも、一度に食べ過ぎないことや、よくかんでゆっくり食べることが、胃の負担を減らす点で重要です。症状の強さに応じて、量や内容を調整しましょう。
治療中は食生活以外にも気を付けることがありますか?
食事以外では、生活習慣や薬の使い方にも目を向ける必要があります。喫煙は胃の血流を低下させ、潰瘍の治りを遅らせる要因となるため、治療中は控える方がよいです。また、痛み止めなどの薬を自己判断で使用すると、胃潰瘍が悪化することがあります。ほかの病気で薬を使用している場合には、医師に相談してください。さらに、症状が落ち着いても、処方された薬を途中でやめてしまうと、治りきらないまま再発につながることがあります。指示された期間は治療を続けるようにしましょう。
編集部まとめ

胃潰瘍の治療は、胃酸を抑える薬によって潰瘍を治すことに加えて、原因に合わせた対応を行うことが、治療効果や再発の起こりやすさに関わります。特に、ピロリ菌が関与している場合には、除去治療を行うことで、胃潰瘍の再発を抑えやすくなることがわかっています。一方で、胃薬のみで治療を行った場合や、痛み止めなど胃に負担のかかる薬を使い続けている場合には、時間をおいて再び潰瘍が生じることがあります。
また、治療中の過ごし方も回復に影響します。食事内容や生活習慣を見直し、胃への刺激を減らす工夫を取り入れましょう。症状が落ち着いた後も、自己判断で治療を中断せず、医師の指示に沿って必要な治療を続けることが、再発を防ぐうえで大切です。
参考文献
『消化性潰瘍診療ガイドライン 2020(改訂第3版)』(日本消化器病学会)
『消化性潰瘍』(厚生労働省)
『消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)』(全国健康保険協会)
『胃潰瘍・十二指腸潰瘍』(臨床検査医学会)
『胃・十二指腸潰瘍成因を考慮した酸分泌抑制剤の使い方』(日本消化器病学会雑誌)
『胃潰瘍の外科的治療』(胃と腸)

