正社員との格差は違法も「基本給と賞与は認めず」、日東電工の元有期雇用60人訴訟、最高裁で一部勝訴確定

正社員との格差は違法も「基本給と賞与は認めず」、日東電工の元有期雇用60人訴訟、最高裁で一部勝訴確定

電子部品大手「日東電工」(本社・大阪市)の三重県亀山市にある事業所で働く有期雇用契約の日系ブラジル人60人が、正社員との待遇格差は違法だとして会社に損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決が2月13日、最高裁第二小法廷(岡村和美裁判長)であった。

約2億8900万円の賠償を求めたこの訴訟で、一審の津地裁は扶養手当やリフレッシュ休暇などの格差について違法と判断。控訴審の名古屋高裁も一審より増額し、計約3500万円の賠償を命じた。一方、賞与や基本給の格差については請求を認めなかった。

最高裁で主な争点となっていたのは、雇用当初から「準社員」として、賞与相当額の支払いが認められるかどうかだった。

名古屋高裁は、雇用開始から一定期間について準社員としての地位を認め、その期間の賞与相当額の賠償金支払いを命じたが、最高裁判決はこれを認めず、この部分を破棄した。

●原告「裁判を起こしたことで生活が変わった」

最高裁判決を受け、原告側は都内で記者会見を開いた。原告代理人の加藤寛崇弁護士は「扶養手当の格差やリフレッシュ休暇の格差などの是正はそのまま確定した。トータルとして、当事者(原告)にとって一定の勝利だと思っています」と述べた。

原告らは労働組合を結成し、2018年に提訴。その後、2020年に有期雇用契約が廃止され、原告らは賞与の支給される準社員へと立場が変更されたという。

原告の1人で、50代の男性は「それまでゼロだった一時金が年に2回出ることになり、毎年の昇給も決まった。判決以上に、裁判を起こしたことで得られたものが大きかった。訴訟で生活が変わった」などと話した。

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