息子が野球を始めて以来、わが家は野球一色。週末ごとの弁当作りと送迎で、てんてこ舞いです。そんな親の苦労も知らず、「試合なんだからもっと早く起こして」「お弁当多すぎ」と文句を言う息子。しかしある日、「野球をやりたくても続けられない」仲間の退団をきっかけに、息子は感謝の言葉を口にして……。友人が、体験談を語ってくれました。
「親への感謝なんて分からないか」と諦めていた私
小学生の息子が野球チームに入って数カ月。私の週末は激変しました。
泥だらけのユニフォームの洗濯、早朝からのお弁当作り、そして遠くのグラウンドへの送迎。
親としては精一杯サポートしているつもりですが、息子にとってはそれが「当たり前」。
朝起こせば「もっと早く起こしてよ!」と不機嫌になり、車で送ってもスマホを見たまま無言。
「親の送迎の協力があってこそ野球ができるんだよ」と諭しても、「はいはい」と聞き流すばかりでした。
「感謝なんて、大人になるまで分からないか」と半ば諦めていた私。
息子の友人が直面した「送迎不可」という壁
そんなある日、チームメイトのA君が突然退団することになりました。
A君は初心者だった息子にキャッチボールを教えてくれた、大切な仲間です。
理由は「お母さんがしていた野球の送迎ができなくなったから」。
同居のおばあちゃんの介護とご両親の仕事が重なり、物理的に通うことができなくなったのです。
「野球をやりたい」という本人の情熱だけでは、どうにもならない現実がある。息子はそのとき初めて、その事実に直面したようでした。

