妊娠中、夫の仕事の都合で、急遽都市部への引越しが決まった私たち。つわりがひどく入院していた私は、物件探しをすべて夫に託し、体調が良くなるのを待ち続けていました。無事に物件は決まったものの、入院期間は2カ月以上となり、退院後も体調が優れない日々……。里帰り出産を予定していたので、主治医からは「無理は絶対禁物。荷物の引き渡しや受け取りなどは、旦那さんに任せて、なるべく早く実家に帰るようにしましょう」と注意されていました。夫婦で話し合い、引越し当日は荷物の引き渡しまで立ち合い、その足で私だけ新幹線で2時間ほどの距離にある実家へ里帰りすることに決めたのですが……。
義父から妊婦の私に謎の指示
引っ越し日をいつにしようか考えていたある日、近くに住む義父から急に電話が。「引越しはこの日にするように! 新居に初めて入る日はこの日! そのときは必ず夫婦2人で足を踏み入れるように。安静指示は関係ない、甘えるな! 嫁いできたのだからこの指示は必ず聞くように」と言われたのです。
主治医からの安静指示がどのようなことなのかもう一度説明し、さらに指定してきた引越しの日程は、夫の出張と重なっていることも伝えたのですが、義父は「そんなの調整がつくはずだろう、とにかくよろしく」と言って、そのまま電話を切ってしまったのです。私は、主治医から無理は禁物と言われているのに、引っ越しを1人で対応し、無理して新居に行かなければいけない理由がわからず、またこの体調で対応できるか不安で涙が止まりませんでした。
帰宅した夫に相談すると、すぐ義父に電話してくれました。話によると、義父は、とある占い師から「今は運気が悪いので引っ越しには適さない。それでも引越ししないといけないなら、日時は指定。かつ新居に入るときは夫婦一緒が引越しの条件」と言われたとのこと。それを聞いた夫は大激怒!
「嫁ちゃんはおなかの中で大切な命を育てているんだ! そんな根拠のない理由で体に負担のかかる引越しの対応や長距離移動はさせられない! 引越しの日程についても、夫婦の事情があるし仕事の都合もある! 勝手に指定しないでほしい!」と言い返してくれました。
そんな夫に対して義父は「そんなこと言うならもう知らない! 勝手にしろ」と電話をガチャ切り。結果、引っ越し日の指定はなくなり、当初予定していた通り、私は荷物の引き渡しのみ立ち会って里帰りすることにしました。
そして引越し当日、荷物の引き渡しを無事に終え、新幹線に乗ろうと駅の改札口に向かうと、なんと義父母の姿が!
「絶対安静と言われているのに負担をかけて申し訳なかった。母さんにも占い師の言うこと聞いて万が一のことがあったらどうするんだと、こっぴどく怒られてしまったよ」と義父は言い、義母は「夫が本当にごめんなさい……引っ越しのことは息子に任せて、出産に向けてゆっくり体を休ませて」と謝ってくれたのです。
義父から引越しについて指示されたときは、正直戸惑いました。義父は占い師の言うことを信じすぎたあまり、妊娠中の私の体や家庭の都合を気にすることを忘れてしまったのでしょう。占いに頼ることは悪いことではありませんが、他人に押しつけるとトラブルに発展するものだな……と思わされた出来事です。
著者:早坂すず/30代女性・ライター。結婚を機に地方へ移住した、1歳の娘を育てるママ。ママとライターのかけ持ちに日々悪戦苦闘中。娘が歌に合わせて踊るのを見るが癒し。
イラスト:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

