隆司の異動が決まり、別れを決意したえりか。別れ話を切り出すと、彼は激しい暴言を吐くが、えりかはタツキの笑顔を胸に、きっぱりと拒絶する。
彼氏との別れを決意
ある日、隆司は辞令により、本社に異動になった。それは突然のことで、私たちの間でも「まさか」という感じだった。この知らせを聞いた瞬間、私はなぜかホッとした。これはもしかしたら、もう二度と間違えてはいけないよ、と神様が教えてくれているのかもしれない。
私は、隆司と別れる決意を固めた。その決意を康子にも伝えた。別れ話をする日、私の両親はどうしても都合がつかず、康子がタツキと夕飯を食べに出かけてくれた。
「隆司くん、私たち別れよう」
私の言葉に、彼は一瞬、信じられないという顔をした。そして次の瞬間、彼の顔は怒りで歪んだ。
「何言ってんの?わかった…男がいるんでしょ?やっぱシングルマザーって尻軽女ばっかりですね」
これまでの優しい彼からは信じられない言葉が出てきたけれど、こんなところで怯むわけにはいかない。
ついに現れた彼氏の本性
「あなたは私を信じていないし、対等な立場として接してくれていないと思う。タツキとのこれからを考えたとき、あなたとはいられないと思ったの」
「俺はこんなに好きだって伝えてきたのに。俺の気持ちまったく理解してないってことだね。なんだよそれ」
いつもなら、この不機嫌モードで一気に不安になって、彼の思い通りになる言葉を口走っていた。でも、今日は絶対にそうしないと決めていた。
「私はあなたと別れるから」
私がきっぱりとそう告げた瞬間、彼の顔から怒りの感情が消えた。そして、急に私に無関心になった。
「はあ…もう勝手にしてください。もう俺には関係ないんで…今まで、お世話になりました」
彼はため息をついて、背中を見せて振り返りもせず去っていった。私は、彼の変わりように唖然とした。私への興味を完全に失った彼の姿は、まるでそこに存在しないかのようだった。
自分に依存させてコントロールできる状態にした女性だけを愛するタイプの人間なんじゃないかと思う。この人と結婚しなくて本当に良かった。

