その息苦しさは「がん性リンパ管症」のサインかも? 進行がん患者が知るべき2つの予兆を医師が解説

その息苦しさは「がん性リンパ管症」のサインかも? 進行がん患者が知るべき2つの予兆を医師が解説

がん性リンパ管症の治療

がん性リンパ管症を完治させる有効な治療法は現在のところ確立されていません。対応の基本は、原因となっている原発がんに対する治療、または緩和ケアとなります。

原発がんに対する治療

すでにがんが診断されている状況では、患者さんの全身状態などから総合的に判断し、可能であれば積極的な治療を選択します。たとえば薬物療法であれば、乳がんが原因の場合はホルモン療法、肺がんの場合は分子標的薬(特定の遺伝子を狙う薬)といったように、それぞれのがんに適した治療法が検討されます。薬物療法によって、リンパ管症の進行を一時的に抑えた報告があります。

緩和ケア

病状が非常に進行している場合、呼吸困難などつらい症状を和らげる緩和ケアが対応の中心となります。

具体的には、ステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を全身投与して肺の炎症やむくみを軽減し、呼吸を少しでも楽にする治療が行われることがあります。また、酸素吸入によって血中の酸素を補ったり、モルヒネなどの医療用麻薬を用いたりして呼吸困難感を和らげます。

がん性リンパ管症になりやすい人、予防の方法

がん性リンパ管症は、進行したがん患者さんの一部に発症する比較的まれな病態です。がんの種類と進行度によってリスクが決まるため、特定の年齢層や性別の人がなりやすいということはありません。

予防のためには、原因となるがんをできるだけ早期に発見・治療し、進行させないことが重要です。現時点でがん性リンパ管症そのものを直接防ぐ薬や方法はなく、定期的ながん検診を受けてがんを早期発見し、がんが見つかった場合に適切な治療を受けることで、合併症の発生リスクを下げられます。

また、肺がんの大きな要因である喫煙を控えるなど、がん全般のリスク要因を減らす健康的な生活習慣も間接的に予防効果が期待できます。バランスの取れた食事や適度な運動を心掛けて体の抵抗力を高めることも、予防につながると言えるでしょう。


関連する病気

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参考文献

日本緩和医療学会がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)

日本緩和医療学会進行性疾患患者の呼吸困難の緩和に関する診療ガイドライン(2023年版)がん患者の呼吸困難に関連する特定病態

癌性リンパ管症の病理-進展様式を中心に/肺癌/22巻/1号/p.27-34/1982年

癌性リンパ管症の気管支鏡所見/気管支学/10巻/3号/p.245-249/1988年

配信元: Medical DOC

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