小学4年生の娘を育てるユズハさんは、隣町のダンススクールへ娘を通わせることに。そこで、ダンスの先生が娘と同じだというママ・カキエさん、モモさん、ミカさんの3人と知り合います。
モモさんとミカさんは思いやりや常識もあるいい人ですが、カキエさんは明らかに見下した態度で接してきて、いい印象はありません。とうとう我慢の限界を迎え、非常識な言動について迷惑だと伝えたユズハさん。しかし、迷惑な言動は相変わらず続き、趣味で絵を描いているユズハさんに、自分にも描いてほしいと言い出します。あまりにも無茶な要求を繰り返すため、ユズハさんは依頼を断ることに。すると「今後一切話しかけないで」と、カキエさんは激怒します。
何も知らされていなかった
激怒したカキエさんは「やっぱり結構です」と、絵の依頼を取り下げ、「今後スクールで会っても一切話しかけないで。娘にもあなたの娘と仲良くしないように言っておきますので」と言って、去っていきました。
そして迎えた次のスクールの日。カキエさんは本当に、ユズハさんに話しかけることはありませんでした。そのほうが気がラクだと思っていたユズハさんですが、モモさんとミカさんの「どうして来なかったの?」というひと言に困惑。
「今日、レッスンの時間よりもすこし早めに来て、先生に産休のプレゼントを渡したんだよ」
モモさんから告げられた衝撃の事実に、驚きを隠せないユズハさんは……。












ユズハさんは、モモさんとミカさんから、自分が知らない間に産休に入る先生へのプレゼントを渡したことを聞かされ、ビックリ……。モモさんの話によると、昨日ユズハさん以外の3人が小学校で会ったときに、プレゼントを渡す日が決まったようです。ユズハさんへの連絡は「ほかにも用事があるから」と言って、カキエさんが買って出たとのことですが、ユズハさんは何も聞いていません……。
そして、いざプレゼントを渡すというタイミングで、カキエさんはモモさんとミカさんに「ユズハさんは仕事の都合で来られなくなったから、3人で渡しておいてほしいと言われた」と伝えたのだそう。
その話を聞いたユズハさんは、仕事はいつもどおり終わっていたので、事前に知っていれば今日は一緒にプレゼントを渡せたこと、カキエさんが言っていたようなことはひと言も言っていないことを、モモさんとミカさんに話したのでした。
◇ ◇ ◇
今回のように「わざと情報を伝えない」「嘘をつく」といった行動は、人に深い不信感を与えてしまいますよね。ユズハさんも、これにはさすがに驚きを隠せないようでした。
それでも、モモさんとミカさんのような常識的で思いやりのある人がいてくれるのは、ユズハさんにとって大きな救いだったのではないでしょうか。彼女たちが真実を知り、ユズハさんに寄り添ってくれることで、少しでも心が軽くなるといいですね。
こういったトラブルが起きたときには、ユズハさんがモモさんとミカさんの誤解を解こうとしたように、信頼できる人との繋がりを意識することが大切。問題を一人で抱え込まず、周囲と支え合うことで孤立せずに乗り越えられるはずです。
ママ友付き合いは、ときに難しい一面もありますが、思いやりを持ち、誠実でいることが何より大切だと改めて考えさせられましたね。困ったときには周囲の信頼できる人に相談しながら、穏やかな人間関係を築いていきたいものです。
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著者:マンガ家・イラストレーター しろみ

