ママ友と妙な溝が生まれてしまった
お迎えの時間、園の玄関先でるみさんと顔を合わせました。
「あ、るみさん!朝は入れ違いになっちゃったね」
私が努めて明るく声をかけると、るみさんは一瞬目をそらし、小さな声で「……ううん、大丈夫」と言ったきり、他のママのところへ行ってしまいました。
心臓がドキドキしました。悪いことをしたのは私? 「乗せていってあげる」のは、私の善意だったはずなのに。いつの間にか、その善意は「義務」にすり替わって、守れなかったら私が責められるの?
その夜、帰宅した夫の大介に、我慢できずに相談しました。
「……やっぱり、私の心が狭いのかな。今日、断っちゃったから怒ってるみたいで」
大介は私の話を聞き終えると、呆れたように苦笑いしました。
「ゆりこ。それは『心が狭い』んじゃなくて『いい人すぎ』だよ」
あとがき:「善意の義務化という見えない鎖」
断った瞬間に相手の態度が豹変する。これは、これまでのゆりこさんの献身が「親切」ではなく「都合のいいインフラ」に成り下がっていた証拠でもあります。既読スルーの冷たさに怯えるゆりこさんの姿は、対等なはずのママ友関係に潜む「階級」や「パワーバランス」の怖さを浮き彫りにします。
自分の非を探してしまう彼女に対し、冷静な視点を持つ夫・大介の登場が、どんよりとした物語に一筋の光を投げかけてくれます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

