腕が上がらない・腕を上げると肩が痛む・肩が痛くて眠れない、これらの症状がある方は、五十肩の可能性があります。五十肩は、40〜70代の方で起きやすい肩の病気です。
肩の痛みや肩関節の動かせる範囲が狭くなるなどの症状が現れます。この記事では、五十肩のセルフケア法を紹介します。
肩の痛みで悩んでいる方や肩に違和感を覚えている方の参考になれば幸いです。
※この記事はメディカルドックにて『「五十肩を疑う症状」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
松繁 治(医師)
岡山大学医学部卒業 / 現在は新東京病院勤務 / 専門は整形外科、脊椎外科
主な研究内容・論文
ガイドワイヤーを用いない経皮的椎弓根スクリュー(PPS)刺入法とその長期成績
著書
保有免許・資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術・技術認定医
五十肩の痛みを緩和するセルフケア方法

五十肩の痛みを緩和するセルフケア方法を教えてください。
五十肩で痛みが強い場合には、安静にするか鎮痛薬を服用するのがよいでしょう。急性期には、夜間痛が起きやすいため、寝る際のポジショニングが重要になります。肩の痛みが少ない体制を探り、その状態にして枕やバスタオルなどで腕や肩の位置を維持できるようにしましょう。1日ほどでは効果を感じにくいですが、1週間も行うと変化を感じられる可能性があります。痛みが落ち着いてきたら、肩に痛みが出ない程度に肩を動かすのがおすすめです。セルフケアの方法には、治療法でも紹介した振り子運動やタオルでテーブルを拭く運動、ばんざいの動作で頭の上で掌を合わせる運動などがあります。
五十肩でやってはいけないことはありますか?
急性期に痛みを無視しての運動やストレッチは、痛みの再発につながる可能性があるため、控えるようにしましょう。炎症が落ち着いてくると、安静時や夜間の痛みもひいてくるため、その頃から理学療法で肩を動かしていくのがよいでしょう。
五十肩は予防できますか?
五十肩自体を予防するのは難しいですが、日常生活で注意できることはあります。例えば、重い荷物を持つ際には両手で持つように心がけたり、定期的に肩関節をストレッチしたりすると肩の負担が軽減できるでしょう。また、水泳やウォーキングなど適度な運動を行うことで、血行がよくなり肩関節の筋肉の強化につながります。
編集部まとめ

五十肩は、40〜70代で発症するケースが8割以上です。原因は、肩関節に関係する骨・軟骨・腱などの老化により、肩関節が炎症を起こすためと考えられています。
安静時・運動時・睡眠時の肩の痛みから始まり、痛みがひくと肩関節の動かしにくさが主な症状になるでしょう。
鎮痛薬やステロイド注射などの薬物療法で痛みをとり、運動療法・理学療法で肩の動かしにくさや動かせる範囲を広げていきます。
痛みがひいて動かせるようになった際には、痛みが出ない範囲で動かすことが重要です。
自分で行えることに、腕を前後左右に動かす振り子運動・タオルでテーブルを拭く運動・ばんざいの動作で頭の上で掌を合わせる運動などがあります。
痛みがある場合には、無理に動かすのはやめておきましょう。五十肩は、自然に治るともされていますが、状態がよくなるまでに時間がかかる場合が少なくありません。
そのため、肩の痛みや違和感がある際には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
参考文献
五十肩(ごじゅうかた)|独立行政法人 国立病院機構 霞ヶ浦医療センター
連載第13回肩関節周囲炎理学療法診療ガイドライン

