年齢や性別に関わらず、毛の濃さの違いに悩む人は多いもの。さらに、医療脱毛を検討するときに「自分の毛質や肌質で効果は変わるの?」と疑問を持つ人も少なくありません。今回は、ゼオンクリニック銀座の成井尭史先生に、毛質と医療脱毛の関係について話を伺いました。
※2025年10月取材。

監修医師:
成井 尭史(ゼオンクリニック銀座)
2014年千葉大学医学部卒業。2020年に日本麻酔科学会専門医を取得し、医療脱毛クリニック勤務を経て2023年に独立し、ゼオンクリニック銀座を開業、院長となる。日本麻酔科学会専門医としての経験を活かし、安全性に配慮した施術を提供している。
毛の濃さの違いはどこから?
編集部
毛の濃さの違いは、なにによって決まるのでしょうか?
成井先生
毛の濃さは「毛の太さ」「色素の量」「成長期の毛の割合」などによって決まります。毛包の数は生まれたときにすでに決まっていて、生涯増えることはありません。そのため、生まれつき同じ毛包数でも、毛が太く色素の濃い人は「濃く」見え、逆に毛が細く色素の薄い人は「薄く」見えます。
編集部
「成長期の毛の割合」について詳しく教えてください。
成井先生
毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあります。成長期は毛が伸び続ける時期で、医療レーザーが最も効果を発揮するタイミングです。体の部位によって成長期の期間や毛の割合は異なります。たとえば顔の毛は成長期が短く、腕や足の毛は比較的長い傾向があります。つまり、成長期にある毛の割合が多い人ほど、脱毛効果が得られやすいといえます。
編集部
ホルモンも関係すると聞きました。
成井先生
はい。男性ホルモン(アンドロゲン)は毛の濃さに深く関わります。とくにテストステロンから変換されるDHT(ジヒドロテストステロン)は、ヒゲや体毛を濃く成長させる作用を持ちます。一方で頭頂部では毛を細くして薄毛を進める方向に働くなど、部位によって作用が異なります。思春期以降に毛が濃くなるのもホルモン変化の影響です。
編集部
遺伝や体質による影響も大きいのでしょうか?
成井先生
その通りです。ホルモン受容体の感受性や、体内でホルモンを変換する酵素の活性度、メラニンを作る能力などは遺伝に左右されます。たとえば「家族も毛が濃い」といった場合、遺伝的な要因が大きく関わっているケースが多いですね。
毛の濃い・薄いと医療脱毛との関係は?
編集部
後天的に毛が濃くなることはありませんか?
成井先生
あります。たとえば、更年期に差し掛かるとエストロゲンが減少し、相対的にアンドロゲンが優位になって、口周りやあごの毛が濃くなる女性は少なくありません。自然な変化ですが、医療脱毛で解決する人も多くいます。ほかにも髪の毛の薄さが気になってAGAの薬を飲み始めた結果、ヒゲが濃くなることなどもあります。
編集部
医療脱毛のメリットと特徴を教えてください。
成井先生
毛にある黒いメラニンに反応して熱を発生させ、毛根や毛を作る組織を破壊することで永久的な脱毛効果が得られるのが医療脱毛の大きなメリットです。また、黒く太い毛ほどレーザーに反応しやすいため効果が出やすく、逆に細く色素が薄い毛や白髪には効果が出にくいという特徴もあります。
編集部
毛が濃い人は効果が出やすいといえるのでしょうか?
成井先生
そうですね。基本的には濃くて黒い毛はレーザーが強く反応するので効果的です。ただし個人差が大きく、ホルモンの状態や肌質、体調によっても結果は変わります。「通院する回数が少なくて済む」と思い込むよりも、医師と相談しながら適切な回数を重ねていくことが大切です。
編集部
男性のヒゲも医療脱毛できますか?
成井先生
もちろんです。ヒゲは毛根が深く密度が高いため、照射回数がやや多くなる傾向にありますが、機器の種類や出力の調整を工夫すれば確実に効果が得られます。最近ではヒゲ脱毛を希望される男性も多く、実際に継続して受けることで満足度の高い結果を得られるケースが増えています。

