
東松島市の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」を運営する貴凛庁が、2月14日(土)より、従来の防災訓練の枠組みを根底から覆す没入型プログラム「KIBOTCHA REAL SURVIVAL」の販売を開始した。
災害時、本質的な判断力の欠如が喫緊の課題
現代の防災教育の多くは、避難経路の確認や備蓄品のリストアップといった「マニュアルの習得」に留まっているそう。しかし、大規模災害の現場で直面するのは、スマホが繋がらず、道が途絶え、助けが来ないという、マニュアルが通用しない「想定外」の連続だ。
都市部におけるインフラ依存度の向上は、有事の際の生存能力の低下を招いており、教科書上の知識ではない、危機的状況下で「何を資源とし、どう動くか」という本質的な判断力の欠如が喫緊の課題となっている。
「文明再建術」としての回答を提示

貴凛庁が提供する「KIBOTCHA REAL SURVIVAL」では、自然の中でのキャンプ技術を学ぶ「アウトドアサバイバル」とは一線を画す、「文明再建術」としての回答を提示。
東日本大震災の被災地であり、インフラが断絶した状態からライフラインを再構築してきた「KIBOTCHA」を舞台に、「文明が停止した世界」での3日間の生存をシミュレーションするものだ。参加者は単なる旅行者ではなく「開拓者(パイオニア)」として、水、火、食料、そして排泄に至るまでのすべてを自らの手で確保する実習に挑む。
まずは、「文明消失」を前提とした思考停止を打破するため、旧野蒜駅周辺のハザードマップと現実の痕跡を照らし合わせるフィールド分析を通じ、地形から安全を見極める「プロの目」を養う。
そして、ライフラインをゼロからの構築するため、井戸水からの水確保、竹林からの食器生成、メタルマッチでの火起こし、そして最も過酷な課題である「野外トイレ(ラトリン)」を設営。これらを実践することで、インフラ停止時のストレスへの対処と衛生管理能力を体感として習得する。
さらに、海洋脱出と自給自足の実践として、陸路が絶たれた想定でのイカダ作りと無人島上陸作戦に挑戦。自ら確保した「卵・魚・野菜」を島で調理する体験を通じ、食の本質と命の尊さを体に刻む。
「学ぶ」のではなく「生き残る体験」を共有することで、日常に戻った後も自分の街を守るリーダーとしての意識を醸成するという。
