花粉症でつらいときは「自分をいたわる時間」を大切にして春を乗り切ろう!

花粉症でつらいときは「自分をいたわる時間」を大切にして春を乗り切ろう!

花粉が飛ぶ時期・・・・薬を使用する、病院で治療を受けることも重要ですが、一度食生活を見直してみませんか?
近畿大学産業理工学部非常勤講師の大貫宏一郎先生による解説です。

暖かさと共にひどくなる目鼻や肌の症状

寒い時期はインフルエンザやコロナウィルスなどの感染が怖い時期ですが、徐々に暖かくなってくると別の意味でマスクが必要になってくる方もおられると思います。
全国的に4~5月頃は様々な花粉が飛来するピークになりますが、西日本では早ければ1月からでも花粉の飛来が始まります。
花粉と時期を合わせるかのように大陸からの黄砂も観察されることにより、暖かくなるにつれて症状が酷くなる場合もあります。
花粉症によくみられる鼻炎症状や目の痒みだけでなく、皮膚の症状が悪くなることもあります。
毎年この時期に苦しんでいる方は、外出を避ける、洗濯物を外干ししない、帰宅したらすぐにうがいをしてシャワーをするなどさまざまな対策をしているのではないでしょうか。

食生活という視点も実は重要です

病院で診察してもらうといった基本的な対策のほかにも、さまざまな対策が書籍などでも紹介されていますが、生活環境の工夫に加えて、日々の食生活を見直すという視点も重要です。
食品成分と花粉症に関する研究は数多く行われており、特定の成分と目や鼻の不快感との関連について報告されている例もあります。
たとえば、緑茶に含まれるポリフェノールの一種である「メチル化カテキン」は、機能性表示食品として
「花粉やホコリなどによる目や鼻の不快感を軽減する」という表示が受理されている成分です。
べにふうき茶は、メチル化カテキンが多く含まれている、日本の紅茶の一種です。
目や鼻の不快感に悩まされる方は、試してみてはいかがでしょうか?
寒い時期には温かい緑茶などを利用する機会もあると思いますが、暖かくなってからも継続すると良いでしょう。

食物繊維はお腹の調子と症状に効く!

ポリフェノール以外にお勧めの食品成分として食物繊維があります。
食物繊維は腸内環境に関わる成分として知られており、腸と免疫の関係性に着目した研究も進められています。
私が関わった研究としては「めかぶ」があります。試験では、メカブを4週間毎日食べることにより便通が改善され、アレルギー症状や皮膚症状も改善する傾向がみられました[1]。
めかぶには「フコイダン」と呼ばれる食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、海藻類だけでなくキノコにも含まれています。食物繊維は現代人の多くが不足傾向にあり、暖かくなってくる時期だけでなく普段から多く摂取することをお勧めします。
※食物繊維について継続摂取と体調変化の関連を調べた研究が報告されていますが、その作用には個人差があり、特定の症状の治療や予防を目的としたものではありません。

季節の変わり目は「ご自愛」を

鼻炎症状などを改善する研究は、春先やシルバーウィークを過ぎたあたりに実施することが多いです。
つまり、季節の変わり目で体調を崩しやすくなると言われる時期です。
温度変化が体調不良の原因になっている可能性が高いですが、もしかしたら花粉症かもしれません。
特に毎年症状に苦しむ方は簡単なメモをとって自分を見つめるなど、「ご自愛」いただければと思います。
ご自愛の言葉はメールなどで社交辞令として使われがちですが、自分自身を見つめて大事にする愛の心が重要だと考えています。
栄養バランスを意識した食事や、無理のない生活リズムを心がけることも、いわば「自分をいたわる時間(ご自愛)」の一環と言えるでしょう。
忙しい日々の中で、食事だけで栄養を整えることが難しいと感じる方もいるかもしれません。
そのような場合、栄養補助食品やサプリメントを利用するという考え方もあります。
ただし、サプリメントはあくまで補助的な位置づけであり、体調に不安がある場合や症状が続く場合は、医療機関に相談することが大切です。

自分の体調や生活スタイルに目を向けながら「ご自愛」いただき、無理のない方法で春を乗り切っていただければと願っています。

参考文献
1. 大貫 宏一郎他. めかぶ(Sporophyll of Undaria pinnatifida)の摂取がアレルギー様症状および排便に及ぼす効果 ──ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験 ──. 新薬と臨牀.  2025;74:285-295

執筆者

大貫宏一郎先生

1974年、福岡県生まれ。
京都大学農学部に入学して博士号まで取得。
その後、大塚製薬の研究員、京都大学医学研究科の助教、九州大学の准教授や客員教授、近畿大学の教授を経て独立。
約20年前に創業した大学発ベンチャー企業を継続し、現在は株式会社ユーザーライフサイエンスの取締役会長に就任。
学生時代から現在に至るまで一貫して食と健康に関する研究を続けており、研究歴は約30年。
研究論文は共著含めて150編以上、企業コラム連載、Webサイトは200ページ以上を執筆。最近は紅麹問題のコメンテーターなどテレビ出演多数。自称、日本一の食品機能学(食と健康に関する学問)研究者。

ユーザーライフサイエンス
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配信元: キレイ研究室

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