同書の特徴(込めたこだわり)――忙しい人ほど読める、“はた親”の航海図
同書は、子育てと仕事の両立を「航海」にたとえ、日々のタスクに追われる中でも、いま自分がどの海域にいて、どんな判断が必要なのか、“状況の整理”と“選択の軸”を持てるように構成しています。
まず重視したのは、忙しい毎日で役立つ実務的なノウハウです。妊娠中体調が崩れた時の対応、育児休業等に関わる法制度やおすすめの取得方法、業務引き継ぎや保育園探しのコツ、復職後の子どもの体調不良への対応方法など、目の前の「困った」に効く知恵を、すぐ使える形で詰め込みました。
そのうえで同書は、単なる対症療法にとどまらず、復職期、いや妊娠期から先の暮らしを見通しながら「中長期の航路」として、いま何を選ぶかを考えられる“人生戦略書”として編んでいます。
また、中長期の選択には、自身の内省や家族との対話も欠かせません。しかし忙しい時期にそれを一気に求めるのは現実的ではないため、読者の負担にならないよう、必要なタイミングで、必要な分だけ“思考や対話”に進めるように配置しました。
読み進めるほどに自然と考えや対話が生まれ、少しずつ航海の精度が上がっていく——そんな体験を目指しています。
さらに、忙しい中で読むこと自体がストレスにならないよう、文章や情報量の密度、リズムにも幾度となく工夫を重ねました。その工夫を支えているのが、イラストレーターのOkutaさんの存在です。
Okutaさんは「くすっと笑えるような、人と動物のゆったりした日常」を描く作風で知られ、張りつめがちな両立のしんどさを、ふっと緩めてくれる温度があります。
筆者が、「伝えたいけれど、難しさが増してしまう」と葛藤していた時に、偶然の出会いがあり、今回のコラボが叶いました。読者が自分を責めずにページをめくり続けられるよう、同書ではOkutaさんのイラストに加え、Okutaさんが手がけた漫画も収録し、重いテーマを「やさしく手渡す」世界観をつくっています。ぜひ、その視点でも楽しんではいかがでしょうか。
【重要】4月前に届けたい理由ーなぜ、いま届けたいのか?
同書は、育休からの復帰者が増える4月の前に届けることを目指し、制作を急ぎました。
4月は、0歳児の入園が比較的しやすい時期であることから保育園入園が集中しやすく、また多くの職場では3月が決算月となるため、人事異動や組織体制の変更に合わせて4月に復職するケースは多く見られます。
家庭側でも職場側でも環境が大きく変わるタイミングであり、1年の中でも特に両立の「つまずき」を感じる人が多い時期といえます。だからこそ、復職後に慌てて対処するのではなく、復職のひと月前から“基盤づくり”をしておくことで、両立の“失敗体験”を大幅に減らすことができます。
同書を、復職前に読んでおくことで、生活導線や役割分担、夫婦の合意形成などを整え、復職後の負荷を軽くする一助となることを目指しています。
また、4月は新生活による疲労に加え、感染症の流行が家庭運営に直撃しやすい時期でもあります。同書では、最新の感染症カレンダーや、家庭内感染を防ぐための具体的な工夫も紹介しており、医療者である著者としても、特におすすめしたい内容です。
体調不良が連鎖すると、仕事・育児・家事のバランスが一気に崩れやすいため、事前に備えることが重要です。
