介護予防を始めるタイミング

介護予防を意識するタイミングは、年齢で一律に区切られるものではありません。身体の状態や日々の生活に、これまでとは違う変化を感じたときが一つの目安です。大きな不調がなくても、以前と比べて何かが変わったと感じること自体が、介護予防を考えるきっかけになります。
疲れやすくなった、外出の回数が減った、食事量が落ちたと感じる場合は、生活の過ごし方や活動量を振り返る場面といえます。また、健康診断の結果に変化がみられたときや、通院の機会が増えたときも、身体の状態をあらためて確認するタイミングです。こうした変化は、すぐに介護が必要な状態を示すものではありませんが、今後の生活を見据えるきっかけになります。
このように、日常のなかでの小さな変化や生活環境の節目は、介護予防を意識し始める合図です。特定の年齢や状態を待つ必要はなく、気付いた時点で生活を見直すことで、無理のない形で介護予防につなげやすくなります。
自分でできる介護予防

介護予防は、特別な道具や環境がなければ始められないものではありません。日常生活のなかでの選択や過ごし方を少し意識するだけでも、生活機能の維持につながります。ここでは、自分で取り組みやすい介護予防の方法を、生活の場面ごとに解説します。
健康診断を受ける
健康診断は、現在の健康状態を把握するための大切な機会です。自覚症状がなくても、血圧や血液検査の数値、体重の変化などから、身体の変調がみられる場合があります。定期的に結果を確認し、以前との違いに目を向けることで、生活習慣を見直すきっかけになります。
持病を管理し継続的に治療を受ける
高血圧や糖尿病などの持病は、日常生活に大きな支障がなくても、積み重なることで生活機能の低下につながります。医師の指示に沿って治療を続け、体調の変化を医師と共有することで、状態が安定しやすいです。
バランスのよい食事を心がける
食事は、身体を動かす力や回復力を支える役割があります。主食・主菜・副菜を意識し、たんぱく質や野菜を取り入れることで、筋力や体力の維持につながります。食欲が落ちてきた場合や食事内容に偏りがみられる場合は、調理方法を工夫したり、食事の回数を分けたりしましょう。
身体を動かす習慣をつける
身体を動かす習慣は、筋力やバランス能力の維持に欠かせません。激しい運動を行う必要はなく、散歩や体操、家事のなかでの動作も十分に意味があります。続けやすい内容を選び、生活のなかに自然に組み込むことが継続のポイントです。
生活リズムを整えて睡眠の質に気を付ける
起床や就寝の時間が乱れると、体調や気分にも影響が出やすくなります。毎日の生活リズムを整えることで、心身の回復が促され、日中の活動量も保ちやすくなります。寝る前の過ごし方を工夫し、落ち着いた環境で休むようにしましょう。
口腔ケアを徹底する
お口の健康は、食事や会話を支えるだけでなく、全身の状態とも関わります。歯みがきや義歯の手入れを習慣化し、必要に応じて歯科医師による確認を受けることで、食べる力を保ちやすくなります。口腔環境を整えることは、誤嚥や低栄養を防ぐうえでも重要です。
人とのつながりを保つ
人とのつながりは、心の健康や生活の張りを支えます。家族や友人との会話、地域の集まりへの参加など、無理のない形で交流を続けることで、気力の低下を防ぎやすくなります。外出や会話の機会を持つことは、生活全体の活性化につながります。

