必要量が足りているからこそ、わたしたちは当たり前に毎日を過ごせるのですが、不足してしまうといくつものデメリットが出てくることに……。
管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、カリウムが不足することでどのようなことが起きるのかと、効率よくとるための食べ方について紹介してもらいます。
カリウムの働きとは?
カリウムとは、水に溶け出しやすいミネラルの一種です。幅広い食品に含まれており、わたしたちの体内には0.2%ほど含まれています(体重50kgの場合、100g相当)。これは、ミネラルの中ではカルシウムやリンに次いで3番目に多い量で、そのほとんどが細胞内に存在しています。
そんなカリウムの働きは、おもにつぎのとおり。
・細胞内の浸透圧やpHを維持する
・神経や筋肉の働きを正常に保つ
・細胞内の酵素反応を調節する
・余分なナトリウムを排泄して血圧を正常に保つ
カリウムには全身の細胞に関わる働きがあり、健康維持のみならず生命維持にも欠かせない栄養素となっているのです。
カリウム不足になると起きることとは?
そんな「カリウム」が不足すると、筋肉や神経の働きに異常が起こり、欠乏症としてさまざまな不調が見られるようになります。初期症状としては、嘔吐、食欲不振、手足の脱力感、筋肉痛、筋力低下、動悸などが起こりやすいと言われています。進行していくと、歩行困難、起立困難、意識消失、不整脈など、命にかかわることも……。
令和元年国民健康・栄養調査におけるデータを見てみると、食品からの「カリウム」の1日の摂取量は、成人男性では60歳未満、成人女性は40歳未満の年代で目安量を下回っています。また、生活習慣病を予防するための目標量に至っては、70代の女性を除いたすべての年代で不足が見られるのです。
一般的な食事をしている場合に欠乏症の心配はないと言われていますが、食事量の減少、偏食などがある場合にはリスクが高まるため注意が必要です。
なお、十分な食事をしていた場合であっても、継続的な下痢や嘔吐・運動や発熱時の多量の発汗・利尿剤の服用などによって体から多くの水分が失われると、欠乏症が起こりやすくなります。
そういった場合には、できるだけ早く水分の補給と共に、飲料や食事からカリウムも十分に補うようにしましょう。

