骨導聴力検査とは?メディカルドック監修医が検査方法や気導聴力検査との違い・結果の味方、発見できる病気などを詳しく解説します。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
骨導聴力検査とは?
骨導聴力検査は、耳の奥にある内耳や聴神経の働きを評価するために行われる聴力検査です。
気導聴力検査と併せて実施することで、難聴の原因や種類をより正確に判断できます。
骨導聴力検査の特徴・検査でわかることとは?
骨導聴力検査は、音を骨の振動として直接内耳へ伝え、聴覚の感知機能を調べる検査です。外耳や中耳を経由しないため、内耳や聴神経そのものの状態を評価できる点が特徴です。
この検査により、感音難聴の有無や程度、伝音系の障害を除いた純粋な聴力レベルを把握できます。
気導聴力検査と骨導聴力検査の違いとは?
気導聴力検査は、イヤホンから出る音が外耳・中耳・内耳を通って聞こえるかを確認する検査です。一方、骨導聴力検査では骨振動を用いて内耳の反応のみを調べます。
両者を比較することで、伝音難聴・感音難聴・混合性難聴の鑑別が可能になります。
骨導聴力検査のやり方は?
骨導聴力検査は、専用の機器を用いて短時間で行われる検査です。
正確な結果を得るためには、検査機器の装着方法や測定中の注意点を理解しておくことが重要です。
骨導レシーバーの装着方法
骨導聴力検査では、専用の骨導レシーバーを耳の後ろにある骨の部分へ装着します。装着位置や当て方が適切でない場合、実際の聴力よりも低く、あるいは高く測定されてしまうことがあるため注意が必要です。
レシーバーは、耳介の後方に位置する乳様突起部と呼ばれる部分に当てます。この部位は皮膚のすぐ下に骨があり、振動が内耳へ伝わりやすいのが特徴です。装着の際は、骨導レシーバーが皮膚に均一に接するよう調整し、浮きや傾きが生じないようにします。
また、骨導レシーバーは一定の圧力で固定される構造になっていますが、強く押し付けすぎると不快感や痛みの原因となり、検査への集中を妨げることがあります。一方で、圧が弱すぎると振動が十分に伝わず、正確な測定ができません。そのため、違和感は少ないが安定して固定されている状態が理想とされています。
眼鏡を使用している場合は、つるがレシーバーの位置に重ならないよう、一時的に外すか位置をずらします。また、髪の毛が厚く挟まっていると振動が減衰するため、装着前に耳の周囲を整えてから測定を行います。
検査中にレシーバーの位置がずれた場合、結果に影響することがあるため、違和感があれば我慢せず検査担当者に伝えることが大切です。適切に装着された状態で検査を行うことで、骨導聴力検査の精度が保たれます。
骨導聴力検査のやり方
骨導聴力検査は、骨導レシーバーを装着した状態で、さまざまな高さの音を順に聞き取っていく検査です。検査自体は痛みを伴わず、短時間で終了しますが、正確な結果を得るためには検査の流れを理解し、落ち着いて受けることが大切です。
検査では、低い音から高い音まで複数の周波数の音が使用されます。一般的には、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hzといった、日常生活での会話に関係する周波数帯が中心となります。これらの音は、音の大きさを少しずつ変えながら提示され、聞こえるかどうかが確認されます。
音が聞こえたと感じたら、検査機器のボタンを押す、または手を挙げるなど、あらかじめ説明された方法で合図をします。このとき、はっきりと聞こえた場合だけでなく、「かすかに聞こえた」と感じた段階でも反応することが重要です。反応が遅れたり迷ったりすると、実際よりも聴力が低く評価される可能性があります。
検査中は、体や頭を動かさず、静かな状態を保つようにします。噛みしめや会話、姿勢の変化によって骨の振動の伝わり方が変わり、測定結果に影響することがあるためです。また、検査の途中で疲れや違和感を覚えた場合には、無理をせず検査担当者に伝えることが勧められます。

