「骨導聴力検査のやり方」はご存じですか?医師がノイズを流す理由や見つかる病気を解説!

「骨導聴力検査のやり方」はご存じですか?医師がノイズを流す理由や見つかる病気を解説!

骨導聴力検査でマスキングは必要?

骨導聴力検査では、音が頭蓋骨全体に伝わる特性があります。
そのため、測定条件によっては「マスキング」と呼ばれる操作が必要になります。

マスキングとは?骨導聴力検査でマスキングを行う目的は?

マスキングとは、検査を行っていない側の耳に雑音を流し、反対側の耳で音を聞いてしまうのを防ぐための方法です。聴力検査では、どちらの耳で音を感じ取っているのかを正確に区別する必要があるため、重要な役割を果たします。
特に骨導聴力検査では、音が骨の振動として頭蓋骨全体に伝わる性質があります。そのため、検査している側とは反対の耳が音を感知してしまうことがあり、本来の聴力とは異なる結果が出る可能性があります。
マスキングを行うことで、検査対象でない耳の聴覚反応を抑え、検査している耳そのものの聴力を評価できる状態を作ります。
検査中に雑音が聞こえると、不安に感じる方もいますが、これは検査を妨げるものではなく、むしろ正確な測定のために意図的に行われている操作です。マスキングは、骨導聴力検査の精度を保つために欠かせない工程の一つといえます。

聴力検査でマスキングが必要になるのはどんなとき?

マスキングは、すべての骨導聴力検査で必ず行われるわけではありません。主に、左右の耳の聞こえ方に差がある場合や、気導聴力と骨導聴力の間に一定以上の差が認められる場合に実施されます。
例えば、片方の耳の聴力が良好で、もう一方の耳に難聴がある場合、骨導検査の音が良いほうの耳に伝わってしまうことがあります。この状態では、実際には聞こえていない耳が「聞こえている」と判断されてしまうおそれがあります。
そのため、必要に応じてマスキングを行い、左右それぞれの耳を個別に評価します。
適切にマスキングを行うことで、骨導聴力検査の結果はより信頼性の高いものとなり、難聴の種類や原因の判断にも役立ちます。検査中にマスキングが行われた場合でも、過度に心配する必要はなく、検査の精度を高めるための通常の手順と理解しておくとよいでしょう。

「骨導聴力検査」の見方と再検査が必要な「骨導聴力検査」に関する数値・結果

ここまでは診断されたときの原因と対処法を紹介しました。再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

「骨導聴力検査」の基準値と結果・グラフの見方

骨導聴力検査では、音が聞こえた最小の大きさをデシベル(dB)で表し、その数値を周波数ごとに記録します。一般的には、骨導聴力がおおむね25dB以下であれば、日常生活に支障のない範囲と考えられています。
結果はオージオグラム上に記号で示され、縦軸は音の大きさ、横軸は音の高さ(周波数)を表します。骨導聴力は、気導聴力とは異なる記号で表示されるため、両者を見比べることが重要です。
特に注目されるのが、気導聴力と骨導聴力の差です。この差は「気骨導差」と呼ばれ、音の伝わり方に問題があるのか、内耳や聴神経に原因があるのかを考える手がかりになります。
オージオグラムは一見複雑に感じられますが、「どの音域で聞こえにくさがあるのか」「左右で違いがあるか」という視点で見ると理解しやすくなります。

「骨導聴力検査」の異常値・再検査基準と内容

骨導聴力検査の結果は、オージオグラムと呼ばれるグラフ上にどの大きさの音がどの周波数で聞こえたかとしてプロットされます。この結果を見て、聴力がどの程度保たれているのか、あるいは低下しているのかを評価します。
まず、正常の目安として一般的に使われる基準があります。純音聴力検査では、各周波数での閾値が概ね25dB以下であれば、日常生活で特段支障のない範囲として扱われることが多く、これがオージオグラムの正常領域の一つの目安です。
一方で、健康診断や人間ドックで使われる基準(例:1000Hzや4000Hzで30〜40dB以上だと要精査など)は、主に気導聴力を簡易評価するスクリーニング用の目安であり、検査の目的や方法が異なります。これらは骨導聴力評価の「診断基準」として直接転用するものではありません。そのため、聴力検査結果を評価する際には、検査の種類(気導・骨導)や測定条件を踏まえて解釈する必要があります。
オージオグラムでは、骨導聴力と気導聴力の両方をプロットし、両者の差(気骨導差)が小さいか大きいかを見ることが、どの部分に問題があるかを考える手がかりとなります。たとえば、骨導聴力が保たれているのに気導聴力だけ低下している場合、外耳・中耳に問題がある可能性が高くなります。
検査結果に基準を超える傾向がみられた場合、そのまま診断が確定するわけではなく、状況に応じて精密聴力検査や、耳鼻咽喉科での専門的な評価、必要に応じてMRIなどの画像検査が行われます。
自覚症状(聞こえにくさ、耳鳴り、左右差の違和感など)があり、オージオグラムでも基準を超える傾向が示される場合には、早めの耳鼻咽喉科受診が望まれます。

配信元: Medical DOC

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