再び夫と向き合う覚悟
私は、一成にこのことを話した。そして自分の気持ちも素直に話した。
「私、ちょっと前にセックスレスについてどう思っているか聞いたよね。そのとき、疲れてるとか欲がわかないって言われたけど、正直寂しいし不安に思ったんだ…」
一成は静かに聞いていたが、私に向き合ってまっすぐ答えてくれた。
「ごめん。だけど、この前言ったことは本当で、朱莉に魅力がないとかそういうことじゃないんだよ」
「そっか…正直、他の女性に魅力を感じたらどうしようって思っちゃったよ」
「そんなことありえないよ。俺ももっとスキンシップは大事にできるようにするね」
「うれしい。こういうの、言いにくいと思ってたけど、ちゃんと話した方がいいね」
一成は深く頷いてくれた。
「そうだな、言葉にしないと伝わらないこともあるよな」
私たちはそれ以来、セックスに限らないスキンシップを大事にするようになった。お互いに何を思っているか伝え合ったことで、触れ合う大切さに気付くことができたから。
あとがき:免罪符としての「寂しさ」
どれほど正当な理由があっても、失うものの大きさを選んだのは自分自身。香苗の結末は、あまりにも残酷です。しかし、彼女を単なる「愚かな女性」と切り捨てられないのは、誰もがその境界線の上に立っているから。
一方で、朱莉夫婦が見せた「歩み寄り」は、劇的な解決ではありません。自信がないと言いながらも手を握る。そんな地味で泥臭い継続こそが、不倫という逃げ道よりもずっと勇気のいることなのです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

