夫の大介は、ゆりこが直面している本当の恐怖は「チャイルドシートなしでの同乗」だと指摘。万が一の事故の際、責任が取れるのか。その言葉に背筋を凍らせたゆりこは、嫌われる恐怖よりも「命を守る責任」を優先することを決意して…。
夫の苦言
大介は真剣な表情で私に言いました。
「ゆりこ、そのママ友との関係、今のままじゃ絶対壊れるぞ。っていうか、もう半分壊れかけてるだろ?君がビクビクしてる時点でさ」
「でも、サキとさなちゃんは仲良しだし、卒園まであと3年もあるんだよ?気まずくなるのは怖くて……」
「気まずくなるのを恐れて、ずっとタクシーを続けるつもり?それにさ……一番大事なことを忘れてない?」
大介が指差したのは、リビングに置いてあった育児雑誌でした。
「チャイルドシートだよ。るみさんの子ども、乗せるときどうしてる?」
事故の危険を指摘されハッとする
私はハッとしました。
「……あ。さなちゃんは後部座席に普通に座らせて、るみさんが隣で支えてるだけで……」
「おいおい、それマジかよ。近場だからって甘く見すぎ」
大介の声が少し強くなりました。
「もし万が一、もらい事故でも起きたらどうするつもり?チャイルドシートなしだとリスクが高すぎる。ママ友と気まずいなんてぬるい話じゃ済まないよ」

