頭蓋骨縫合早期癒合症の治療
頭蓋骨縫合早期癒合症は、頭蓋を拡大して脳の成長のための十分なスペースを確保し、頭蓋内圧の正常化を図ることを目的として、外科的手術を中心に治療します。
手術の時期は脳が急速に成長する乳児期におこなうことが望ましいですが、頭蓋内圧亢進がある場合や呼吸障害がある場合などは、より早く手術する場合があります。
手術方法の基本的な方法は、早期癒合した縫合線を切除する「縫合切除術」です。
ほかにも、頭蓋骨を分割して再構築する「頭蓋形成術」や、骨延長器を用いて頭蓋骨を徐々に拡大する「骨延長術」などがあります。
顔面や手足の症状が出ている場合は、それらに対する手術が必要となる場合もあります。
頭蓋骨縫合早期癒合症になりやすい人・予防の方法
頭蓋骨縫合早期癒合症のリスクや予防法は、現在のところ解明されていません。
非症候群性の頭蓋骨縫合早期癒合症は、胎児期の子宮内環境が関連している可能性が示唆されていますが、明確なリスク因子は特定されていないのが現状です。
症候群性の頭蓋骨縫合早期癒合症は、遺伝的要因が関与していることが知られており、クルーゾン症候群やアペール症候群、ファイファー症候群は特定の遺伝子変異が原因とされています。
この場合、家族歴がある人は発症のリスクが高い可能性があるといえるため、今後の出産計画などについての情報提供や支援を受けることをおすすめします。
現時点では、頭蓋骨縫合早期癒合症の発症を予防する方法は確立されていませんが、脳の正常な発達を促し合併症を予防するためには、早期発見や早期治療が重要です。
赤ちゃんの頭の形に異常を感じたり頭囲の成長が遅いと感じたりした場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
関連する病気
クルーゾン症候群
アペール症候群
ファイファー症候群参考文献
一般社団法人頭蓋顎顔面外科学会「頭蓋骨縫合早期癒合症」
一般社団法人日本形成外科学会「頭蓋骨縫合早期癒合症」
日本小児神経外科学会「頭蓋骨縫合早期癒合症」

