「血尿」と一緒に何の症状が出たら要注意?女性に多い”普通の膀胱炎と違うサイン”を解説!

「血尿」と一緒に何の症状が出たら要注意?女性に多い”普通の膀胱炎と違うサイン”を解説!

女性の血尿では間質性膀胱炎や腎盂腎炎といった疾患にも注意が必要です。間質性膀胱炎は原因が明確でないことが多く、頻尿や膀胱痛が長期間続く特徴があります。腎盂腎炎は膀胱炎が腎臓まで波及した状態で、高熱や腰痛を伴い重症化することもあります。適切な治療により改善が期待できますが、再発を繰り返す場合は背景に構造的な問題が隠れていることもあります。

村上 知彦

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

女性の血尿で注意すべき疾患|間質性膀胱炎や腎盂腎炎

女性の血尿では、間質性膀胱炎や腎盂腎炎など、特定の疾患に注意が必要です。間質性膀胱炎は、膀胱の粘膜下層や筋層に慢性的な炎症が起きる疾患であり、原因が明確でないことが多いです。頻尿や尿意切迫感、膀胱痛が主な症状であり、血尿を伴うこともあります。

間質性膀胱炎の特徴と血尿

間質性膀胱炎は、膀胱の粘膜下層や筋層に慢性的な炎症が起きる疾患であり、原因が明確でないことが多いです。頻尿や尿意切迫感、膀胱痛が主な症状であり、膀胱が尿で満たされると痛みが増強し、排尿後に軽減することが特徴です。血尿を伴うこともありますが、細菌感染は認められません。
間質性膀胱炎の診断には、問診や尿検査、膀胱鏡検査が行われます。膀胱鏡検査では、膀胱内に特徴的な点状出血や潰瘍、ハンナ病変が認められることがあります。また、膀胱を水圧拡張する検査により症状の改善が見られることもあります。
治療には、膀胱内薬物注入療法や抗アレルギー薬、鎮痛薬、三環系抗うつ薬などが用いられます。また、食事療法や生活指導も重要であり、カフェインやアルコール、辛い食べ物、酸性の強い食品を避けることが推奨されます。症状が長期間持続する場合は、専門医による総合的な治療が必要です。

腎盂腎炎と血尿の関連

腎盂腎炎は、膀胱炎が上行性に腎臓まで波及した状態であり、細菌が腎盂や腎実質で増殖し炎症を起こします。高熱や腰痛、悪寒戦慄が典型的な症状であり、悪心や嘔吐を伴うこともあります。血尿とともに膿尿や細菌尿が検出され、尿検査で白血球や細菌が多数認められます。
腎盂腎炎の診断には、尿検査や血液検査、画像検査が行われます。血液検査では白血球増多やCRP上昇など炎症反応が確認され、画像検査では腎臓の腫大や膿瘍形成の有無を評価します。早期の抗菌薬投与が重要であり、重症例では入院治療が必要となります。
腎盂腎炎は、適切な治療により改善することが期待できますが、再発を繰り返す場合は背景に尿路の構造的問題や結石、糖尿病などが隠れていることがあります。再発予防には、十分な水分摂取や排尿を我慢しないこと、生活習慣の改善が重要です。

まとめ

血尿は、さまざまな原因により生じる重要なサインです。軽度の炎症から重大な疾患まで幅広い可能性があるため、血尿を自覚した際は自己判断で放置せず、速やかに医療機関を受診することが大切です。男性では前立腺肥大症や膀胱がん、女性では膀胱炎や腎盂腎炎が頻度の高い原因であり、年齢や性別、随伴症状によって鑑別すべき疾患が異なります。
尿の色調や排尿時の症状を観察し、医師に正確に伝えることで、適切な診断と治療につながります。鮮やかな赤色の血尿は膀胱や尿道からの出血を示唆し、暗赤色や茶褐色の血尿は腎臓や尿管からの出血を示唆することが多いです。また、痛みや発熱、頻尿などの随伴症状も重要な情報となります。
早期発見により治療選択肢が広がり、予後の改善が期待できるため、血尿を軽視せず専門医に相談しましょう。特に40歳以上で肉眼的血尿が出現した場合は、悪性腫瘍の可能性を念頭に置いた精密検査が推奨されます。健康診断で顕微鏡的血尿を指摘された場合も、放置せず医師に相談し、必要に応じて精密検査を受けることが重要です。適切な対応により、安心して日常生活を送ることができます。

参考文献

日本腎臓学会「血尿診断ガイドライン2023」

J-Stage「慢性腎臓病(CKD)の早期発見・早期治療の推進」

国立がん研究センター「膀胱がん」

配信元: Medical DOC

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