総動脈幹遺残症の前兆や初期症状について
総動脈幹遺残症は通常、出生後間もない時期から心不全症状が現れます。状態によっては重篤な心不全症状を引き起こすことも少なくありません。
一般的な症状として、多呼吸と陥没呼吸(かんぼつこきゅう:息を吸う際に胸がへこむこと)がみられるケースが多いとされます。
赤ちゃんは息苦しさのため、授乳時に頻繁に休憩したり哺乳量が減少したりします。これにより、十分な栄養が摂れず、体重増加が不良となることがあります。
また、過度の発汗も特徴的な症状で、授乳中や安静にしているときでも汗をかくことがあります。頻脈や呼吸器感染症にかかりやすくなるといった症状もみられます。
総動脈幹遺残症の検査・診断
総動脈幹遺残症は、心臓超音波検査(心エコー)や胸部の画像検査、心臓カテーテル検査などによって診断します。
心臓超音波検査(心エコー)
心エコー検査では、総動脈幹が心臓の両心室から出ている様子や、その血管から肺へ行く血管が分かれている状態を確認できます。また、総動脈幹の入り口にある弁の状態や、血液の逆流の有無を調べられます。
画像検査
胸部X線検査では、心臓の拡大や肺血管陰影の増強が見られます。総動脈幹遺残症では大動脈弓の異常が認められることもあります。
より詳細に調べるために、MRIやCT検査をおこなうことがあります。これらの検査では、総動脈幹と心室中隔欠損の関係などを観察でき、手術前の解剖学的な評価における重要な情報となります。
心臓カテーテル検査
心臓カテーテル検査はカテーテルを総動脈幹から肺動脈や大動脈に挿入することで、血行動態を評価したり、造影剤を注入して血管の形態を詳しく観察したりすることができます。

