総動脈幹遺残症の治療
総動脈幹遺残症では、形態異常の程度に応じてさまざまな外科的治療(心内修復手術)が試みられます。心不全症状のコントロールのために、補助的に薬物療法も用いられます。
内科的治療
内科的治療では心不全症状のコントロールのために薬物療法をおこないます。具体的には利尿薬により体内の余分な水分を排出させて心臓の負担を軽くしたり、心臓の収縮力を高める薬剤や血管を広げる薬を使ったりします。
しかし、これら内科的治療だけでは心不全の症状をすべてコントロールするのは難しく、根本的な問題は解決できません。
外科的治療
患者さんの症状や形態異常の程度に応じてさまざまな外科的治療(心内修復手術)がおこなわれます。最終的には、ラステリ手術(心臓の形態と機能を正常な状態に近づける手術)などの適切な外科的治療の実施を目標とします。
ラテスリ手術では、心室中隔欠損を塞ぐことや人工弁付きの導管を造設することで、酸素の少ない血液と酸素を含んだ血液が適切に分かれて流れるようにします。
総動脈幹の入り口にある弁に問題がある場合は、その弁を修復したり人工弁に置き換えたりすることもあります。
総動脈幹遺残症になりやすい人・予防の方法
総動脈幹遺残症は赤ちゃんが母親のおなかの中にいるときに、心臓が発育する過程で起こる先天性の病気です。
関係が深いとされているのは22q11.2欠失症候群です。22q11.2欠失症候群を患っている場合、総動脈幹遺残症が起こりやすいとの報告があります。そのため、家族歴がある場合は総動脈幹遺残症になるリスクがあるといえます。
現時点で総動脈幹遺残症を確実に予防する方法は確立されていません。ただし、妊娠中における適切な健康管理は、先天性心疾患全般のリスクを減らすための一般的な対策となり得ます。
具体的にはアルコールの摂取や喫煙しないことやバランスの良い食事を摂ること、定期的な妊婦健診は欠かさず受けることなどが大切です。
関連する病気
心不全心室中隔欠損
肺動脈狭窄症
参考文献
公益財団法人難病医学研究財団/難病情報センター「総動脈幹遺残症」

