その肌荒れ、実は“皮膚がん”かも? 「セザリー症候群」の初期症状と見分け方を医師が解説

その肌荒れ、実は“皮膚がん”かも? 「セザリー症候群」の初期症状と見分け方を医師が解説

セザリー症候群の治療

セザリー症候群の治療は、基本的に全身の治療が必要です。完全に治すことが難しいため、症状を和らげて生活の質の改善を目指した治療が実施されます。

体外循環光療法

体外循環光療法は、患者の血液を取り出し、特殊な薬を加えた後に紫外線を当て、再び体内に戻す方法です。血液中のがん細胞に直接働きかけることができます。他の治療法と組み合わせて行われることもあります。

放射線治療

放射線治療の中でも、全身の皮膚に向けて電子線を照射する「全身皮膚電子線照射療法」が主に行われます。全身皮膚電子線照射療法は特に皮膚表面のがん細胞を攻撃するのに有効です。

限られた範囲の病変には、通常の放射線治療が行われることもあります。皮膚のかゆみや赤みを軽減する効果が期待できます。

光線療法

紫外線を利用した治療法として「PUVA療法」や「中波長紫外線療法」などの光線療法があります。PUVA療法は光に反応する薬を飲んでから紫外線を当てる方法で、中波長紫外線療法は薬を使わずに特殊な光を皮膚に当てる方法です。どちらも皮膚の赤みやかゆみを和らげる効果があります。

薬物療法

免疫系の働きを調整する薬や、がん細胞の増殖を抑える薬などが使われます。近年ではがん細胞だけを狙い撃ちする「標的治療」も行われるようになってきました。皮膚の症状に対しては、ステロイド剤の外用薬なども用いられます。

抗がん剤治療

他の治療がうまくいかない場合や、再発した場合には、抗がん剤による治療が検討されます。単独または複数の薬剤を組み合わせて使われることがあります。

造血幹細胞移植

重い症状のある若い患者に行われる治療法です。血液を作る基となる細胞を健康な人から移植します。強い薬で病気の細胞を取り除き、その後に健康な細胞を入れて、新しい健康な血液を作れるようにします。体への負担が大きいため、実施は慎重な検討が必要になります。

セザリー症候群になりやすい人・予防の方法

セザリー症候群は50代以降の男性に発症しやすいことがわかっています。

現在のところ、セザリー症候群の発症を予防する確立された方法はありません。ただし、セザリー症候群では免疫力が低下するため、感染症や他のがんにかかるリスクが高まります。そのため、診断後は定期的な健康診断や経過観察が大切です。

また、早期発見と早めの治療開始が、病気の進行を遅らせ、生活の質の向上にもつながります。全身の皮膚の赤みや、なかなか治らない皮膚の炎症が続く場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。


関連する病気

菌状息肉症

紅皮症

リンパ腫

皮膚掻痒症

円形脱毛症掌蹠角化症

日和見感染症

リンパ浮腫

扁平苔癬

参考文献

National Library of Medicine「Sezary Syndrome」

日本皮膚科学会「皮膚リンパ腫:菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう) Q2」

(公)神戸医療産業都市推進機構 がん情報サイト「菌状息肉腫(セザリー症候群を含む)の治療(PDQ®)」

あたらしい皮膚科学:第3版「2.Sézary 症候群」

配信元: Medical DOC

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