
反町隆史、大森南朋、津田健次郎がトリプル主演を務めるドラマ「ラムネモンキー」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第6話が2月18日に放送された。ランボーほか1980年代の映画ネタを取り込みながら、肇(大森)のエピソードが中心となって進んだ。(以下、ネタバレを含みます)
■中学校の同級生3人が37年ぶりに再会し、青春を取り戻す
同ドラマは、「コンフィデンスマンJP」「リーガルハイ」などを手掛けた脚本家・古沢良太氏の最新作。
主人公となるのは、大手商社勤務の吉井雄太(反町)、映画監督の藤巻肇(大森)、理容師の菊原紀介(津田)という、見た目も性格もバラバラな3人組。中学時代、雄太は通称ユン、肇は通称チェン、紀介は通称キンポーと呼ばれ、映画研究部でカンフー映画の制作をしながら、熱い青春を過ごした同級生だ。
51歳となり、「こんなはずじゃなかった」と三者三様に人生に行き詰りを感じていた中、37年ぶりに再会。3人が通うカフェの店員・西野白馬(福本莉子)の協力も得て、かつての映画研究部顧問教師・マチルダ(木竜麻生)の謎の失踪事件を追いながら、もう一度“青春の輝き”を取り戻す姿を描くヒューマンコメディーとなる。
■肇は中学時代の映像に“ランボー”と呼んでいた怪しい男性を見つける
主人公たちが青春の日々を送った1980年代のカルチャーネタが楽しい本作。今回は、今でも強烈な印象を放つキャラクターがたくさんいた映画のネタが絶妙に絡み合いながら進んだ。
冒頭、おなじみになっている主人公たちの記憶が妄想になっているシーン。塾帰りの妹を迎えに行った中学生の肇(青木奏)は、映画「霊幻道士」シリーズでブームにもなった中国のゾンビ的キャラであるキョンシーのまねをし、ハリウッドのホラー映画「バタリアン」にも触れた。そして、肇は近道をしようと“毒ガス工場”と呼ぶ化学工場へ。そこで“ゾンビ”に襲われたところをマチルダが助けようとする、という妄想だった。
そんな肇が、中学時代に制作した映画の映像を見返したところ、彼らが「ランボー」と呼ぶ男(野仲イサオ)が映っており、マチルダ失踪に関係あるのではと考える。ランボーは、ハリウッドのアクション映画の主人公で、シルベスター・スタローンが演じた筋骨隆々のキャラクターだ。
出会いは、映画のロケ地候補として化学工場に忍び込んだとき。ランボーに見つかり、3人は逃げ出すが、途中で肇が転んで脱臼してしまう。追いかけてきたランボーは脱臼の処置をし、「先生を連れて来い」と一喝。その後、マチルダが謝りに出かけたという記憶があった。
「そのときにマチルダに目をつけたか」と肇。3人は、町でトラブルが起きるとランボーが現れていた記憶がよみがえる。そして、マチルダのアパートに空き巣が入ったとき、警察の事情聴取を受けるマチルダを見る野次馬の中にランボーがいた。マチルダ失踪事件の新たな容疑者として疑いが強まっていった。
■ランボーの妹が語る真相
調べを進めると、ランボーは二瓶清吉という名前で、マチルダと同じアパートに暮らしていたことが分かる。疑いは濃厚だが、ランボーが生きていれば100歳超え。そんなこともあって肇は「現実の生活に戻るときだ」と、マチルダの件は打ち切りにすることに。
そんな中、肇は自分の妹から、自宅近くで血まみれになって倒れていたランボーを両親と一緒に病院に運んだことがあったと聞く。その病院には、マチルダと一緒に雄太の父も駆け付けたのだが、肇の父はこのことを、肇を含めて誰にも言うなと口止めしたという。
肇が雄太に連絡したとき、ちょうど雄太も紀介も続きが気になっていたところで、新たな情報を得ていた。3人と白馬は、ランボーの妹・はつ(松原智恵子)と会い、話を聞く。
ランボーは、士官候補生として陸軍にリクルートされ特殊な訓練を受け、南方の激戦地に赴任。戦争が終わって数年後に復員したときには、優しくて明るい性格がすっかり変わっていた。無口になり、結婚もせず、人目を避けるように生きていたランボー。ベトナム帰還兵だった映画のランボーと似た境遇だった。
そんなランボーの戦友の娘がマチルダということが判明する。戦友とその妻、つまりマチルダの両親は若くして亡くなり、ランボーはマチルダのことを気にかけていたという。
はつは、兄のことを聞きに来てくれたことに感謝する。「二瓶清吉がこの世に生きたことを、ずっと誰かに話したかった。私、あなたたちに兄のことを話すためにこの年まで生きてたのかもしれないわ」と語った。
人についての記憶をたどるということは、はつが語ったとおり、その人が生きたことの証でもある。肇たちがマチルダの謎を追うこともそうだ。その生きた証は、大きくも小さくも学びとなり、現実に生きている自分たちへとつながる。
■マチルダの真相の新たな鍵は毎話のように回想シーンに出ていた人物
ランボーについて調べる中、就職の面接に挑むもなかなかうまくいかない肇は、元恋人のさつき(中越典子)から持ち掛けられた、建設会社の会長・石渡(近藤芳正)の自伝をポケットマネーで映画化するという仕事を引き受けていた。
懸命に書き上げた脚本に文句ばかりでも、これが映画監督として最後のチャンスかもしれないと踏ん張った。だが、ランボーの話を聞いたあとの肇は違った。親の会社を継いだ自分の成功を声高に語り続ける石渡に、「薄っぺらい。あなたの人生はとっても薄っぺらいです」と切り込む。
そして「世の中にはあなたのように偉くもなく、金持ちでもなく、懸命に自分の人生をまっとうした人たちがたくさんいます。そういう名もなき人たちこそが、人知れずひっそりと死んでいった人たちこそが、本当の…」と話しつつ、すべて自分にまかせてもらえないかと頼んだ。
結局、石渡は激高して話は流れてしまい、帰りがけに「止めてくれてもよかったんじゃない?」と愚痴る肇。だが、さつきは「もっとやれって思ってた」と言うのだった。
今回分かったのは、マチルダは離婚して、父の戦友=ランボーがいる町に来て代理教師となった。ランボーはマチルダを見守っている中で、何者かに襲われて大けがをした。肇の妄想は、大けがにより包帯が巻かれたランボーが肇のことをマチルダを狙う者だと思い、近寄ってきたのが真相だった。
「つかみかけていた真実が遠のいたようだね」と紀介はつぶやいたが、雄太は「俺たちはやっと真実の入り口に立ったんだ」と言い直した。さまざまな人生に触れつつ、ゆっくり、じっくり謎がひも解かれていく面白さ。新たな鍵は、毎話のように回想シーンに出ていた“竿竹屋”だ。
SNSには「6話は静かにしみじみくる話だったな」「ランボーの妹さんのお話で泣いた」「ランボーの妹さんの兄に対する想いが今日のエピソードの肝だったと思う」といった声のほか、「やっと来たか、竿だけ屋」「竿だけ、ここにきてつながった」と謎に注目していた視聴者からの反響もあった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

