まだ20代後半のころ、現在の妻と海水浴に行ったときの出来事です。行き先は関東にある遠浅の海。まさかそこで恐怖体験をするなんて、夢にも思いませんでした。
きれいな海に油断していた
海水浴で訪れたのはとてもきれいな海で、砂浜から200mほど先でも、膝下くらいの深さで立っている人が見えるほどでした。私たちも「そこまで行ってみよう」と話し、海の中を進んでいきました。
途中で少し深い場所もありましたが、気にせず進むと――突然、深くなる場所に差しかかりました。その瞬間、私と妻は足をすくわれ、思わぬ早い流れに流されてしまいました。必死に泳ぎましたが、どんなに泳いでも前に進まず、私はここで一度戻ることを考えました。
沈みかけた妻を助けようとするも…
そのとき、妻が力尽きて沈みかけてしまったのです。私は焦りながらも必死で支えようとしましたが、自分も一緒に沈んでしまいそうになりました。
そのとき、浮き輪に乗った男性が近くにおり、私は思わず飛びつきました。男性は驚きながらも事情を察し、つかまらせてくれました。まさに命の恩人でした。

