水分摂取の効果

血流の改善
血液の半分は血漿という液体成分でできています。水分が不足すると血漿の量が減り、血液の粘度が高くなります。これにより血流が滞り、いわゆる“ドロドロ血液”の状態になりやすくなります。
水分が十分に摂れていると、血管の中で血液はさらさらと流れます。
十分に水分が足りている場合は、さらに水分を摂取しても血流が改善することはありません。
血液は酸素を運搬しているので、血液の流れが悪くなると細胞に酸素がいかず、免疫力の低下、脳や内臓の機能の低下などを引き起こします。
体温調節
体内の水分が不足すると体温が上昇しやすくなります。
人間の体温は高くなると、血流量を増やし汗をかくことで体温をさげることができます。水分が不足すると、血流量が減少し、汗をかいて体温をさげることができなくなります。
水は比熱(物質1gの温度を1℃あげるのに必要な熱量のこと)が大きいため、温度変化が少なく、体温を一定に保つのに役立ちます。
老廃物の排泄をスムーズにする
血液は全身に酸素や栄養素を運んだり、老廃物の運搬も担っています。血液に十分な水分があると、体の中の老廃物は血管やリンパ管を通じて、水分と共に回収され、腎臓でろ過されて尿に排出されます。
体内の水分が不足すると、血の巡りが悪くなり、老廃物の排泄が正常に行われなくなります。
自律神経のバランスを整える
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、私たちの意思とは無関係にバランスを取りながら体の機能を調整しています。交感神経は緊張や活動時に優位となり、血圧や心拍数を上げ、体を活動モードにします。一方、副交感神経はリラックス時に優位となり、消化機能を活性化させ、体を休息モードに導きます。
このバランスが乱れると、体調不良や心身の不調につながる「自律神経失調症」の一因となることがあります。
起床時は、就寝中の副交感神経優位の状態から、交感神経が優位に切り替わるタイミングです。このときにコップ一杯の水を飲むことで、胃腸が刺激され、体内リズムが整いやすくなります。水分補給を習慣にすることで、自律神経のスムーズな切り替えを助け、1日の良いスタートを切るきっかけにもなります。
「水分不足」についてよくある質問

ここまで水分不足について紹介しました。ここでは「水分不足」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
水とお茶ではどちらが体に良いですか?
曽田 久美子
体に負担がなく水分として取り入れられるのは、水です。お茶の中でも緑茶や紅茶はカフェインが多く利尿作用があったり、タンニンが鉄の吸収を阻害するため、体には少なからず負担はあります。お茶は嗜好飲料として摂取される程度が良いかと思います。
水の代わりになる飲み物はありますか?
曽田 久美子
水は無味で飲みにくさを感じる方もいらっしゃいます。その場合は、麦茶やルイボスティーなどノンカフェインの飲料がおすすめです。緑茶や紅茶、コーヒーなどカフェインを含む飲み物には軽度の利尿作用がありますが、日常的に適量を飲む分には水分補給としても問題ありません。ただし、カフェインの影響を受けやすい方や、大量に摂取する場合には注意が必要です。お茶の中では、ほうじ茶や番茶などは比較的カフェイン量が少ないため、飲みやすい選択肢です。少しずつでも意識的に水を取り入れる習慣をつけていくことで、抵抗感も減っていきますので、ご自身に合った飲み方を見つけてみてください。

