
2026年1月4日に開催される新日本プロレスの東京ドーム大会「WRESTLE KINGDOM 20 in TOKYO DOME」に向けた公開記者会見が、東京・歌舞伎町のシネシティ広場で行われた。会見には、同大会で引退試合に臨む棚橋弘至と、プロレスデビューを飾る柔道男子100キロ級東京五輪金メダリストのウルフ・アロンが出席した。
■引退まで96日、棚橋「腹筋を割りたい」
雨の中、多くのファンが詰めかけた会場に、まず棚橋が登場。「100年に一人の逸材、そして代表取締役社長、そして引退まで残り96日、棚橋弘至です」と挨拶すると、会場からは大きな拍手が送られた。
引退までの心境について問われた棚橋は、「あまり心境的には変わっていない。日々全力で練習してトレーニングして生きるっていう、その積み重ねだったので」と語り、日々の生活に大きな変化はないと明かした。 一方で、引退までにやりたいこととして「腹筋を割りたい」と、長年の目標を改めて掲げ、会場の笑いを誘った。

■デビュー戦に向けてトレーニングに励むウルフ「心が折れそうになったことはない」
続いて、デビュー戦を控えるウルフ・アロンが登場。「新日本プロレスのウルフ・アロンです。このような場で記者会見ができること、また参加させてもらえることをうれしく思っています」と挨拶した。
デビューに向けたトレーニングについては、「月曜日から土曜日まで毎日朝10時から、練習生の方たちと一緒に道場で練習をさせてもらっている」と明かし、基礎的な体力トレーニングから、プロレスの技の練習にも取り組んでいることを報告。柔道との違いについて「全く別のもの。柔道のスタミナとプロレスのスタミナは本当に違う」と、プロレスの過酷さを実感している様子だった。
過酷な練習にもかかわらず、ウルフは「心が折れそうになったことはないです」と断言。厳しい練習に「きついなと感じる時もある」としながらも、「自分が始めたくて始めたプロレスですし、1月4日にデビューも決まっているのはありがたいこと。しっかり目標を持つことによって、そこに向かってモチベーション高くやっていけている」と、強い精神力を見せた。

■引退試合とデビュー戦、それぞれの思い
自身の引退試合の形式について質問が飛ぶと、棚橋は「もちろん、僕はシングルマッチが大好きなので、シングルマッチがいいです」と即答。また、引退試合で着用するコスチュームについて、「1月4日、新しいコスチュームで登場しますんで、期待してください」とファンにメッセージを送った。
一方、デビュー戦の相手について問われたウルフは、「僕の方からどういう選手とやりたいっていうよりは、デビュー戦なので、どんな対戦相手と戦うってなっても、もう全身全霊で倒しに行くだけかなと」と力強く語った。
一部ファンの間で憶測されていた「棚橋の引退試合の相手がウルフ」という可能性について、棚橋は社長としての視点を交えながら言及。「これから始まっていくウルフと、エンディングを迎える僕がやるよりも、それぞれにテーマがある。ここでやったら興行的に、社長的にもったいない」と、現時点での対戦を否定した。
ウルフもこれに同意し「まだプロレスデビューしてない僕が棚橋さんの引退試合の相手を務めるのは何か違うのかなと思う」とコメント。続けて、「試合はできませんけど、棚橋さんが新日本に残していったものっていうのは無くなるわけではなく、これから先もあり続けるものなので、そういったものをまた僕自身、振り返っていきながら、自分自身の何かの形に変えていけたらいいなと思います」と、偉大な先輩への最大限のリスペクトを示した。

会見の最後には、棚橋が2026年1月4日の東京ドーム大会で自身が見たい光景として、「ファンの皆さんがプロレスを見て楽しんでいる、心からの笑顔が見たいです」と語り、ファンへの感謝の気持ちを述べた。
「WRESTLE KINGDOM 20 in TOKYO DOME」のチケット一般発売は、10月1日から開始される。


