頚動脈海綿静脈洞瘻の治療
頚動脈海綿静脈洞瘻の治療では、症状を和らげるための薬物療法と、破れた血管を塞ぐための外科的治療がおこなわれます。
薬物療法
症状や病態に応じて薬剤が選択されます。
使用する薬剤には、痛みを和らげるための鎮痛薬のほか、血圧を調整するためのβ遮断薬、頭部の圧(頭蓋内圧)を下げるための利尿薬、血栓を予防するための抗凝固薬などが挙げられます。
外科的治療
外科的治療には、血管内治療と手術の2つの方法があります。
血管内治療は頚動脈と海面静脈洞の間にできた血流路を塞ぐための治療で、太ももの付け根からカテーテルと呼ばれるチューブを血管に挿入し、頭部の血管まで進めて患部にコイル状や風船状の医療器具を留置します。
一方、手術では、開頭手術によって破れた血管や異常な血流路を医療用の糸で縛ったり、クリッピング(血管をクリップでとめて血流を遮断する方法)したりします。
状態によっては、血管内治療と開頭手術を併用するケースもあります。
頚動脈海綿静脈洞瘻になりやすい人・予防の方法
交通事故やスポーツによる怪我、転落事故等で頭部外傷を起こした場合には頚動脈海綿静脈洞瘻になる可能性があります。
頚動脈海綿静脈洞瘻は治療が遅れると長期的な後遺症を残す恐れがあるため、頭部に怪我をした場合には速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
また、動脈硬化や高血圧、喫煙習慣、過度の飲酒習慣がある場合も、頚動脈海綿静脈洞瘻の発症リスクを高める恐れがあります。
動脈硬化や高血圧と診断されている場合には、放置せず主治医の指示のもと薬物療法や食事療法を受けるようにしましょう。
アルコールは、健康に問題がない場合には一日あたりビール中瓶1本程度が適量といわれています。過度な飲酒は避け、節度ある適度な飲酒を心がけましょう。
また、喫煙している場合には禁煙に努めることも重要です。
出典:厚生労働省健康日本21 「アルコール」
関連する病気
頭部外傷
頭蓋底骨折
高血圧動脈硬化多発性嚢胞腎マルファン症候群エーラス・ランダス症候群
参考文献
野中裕子ほか「典型的な臨床症状を呈さず診断に苦渋した頚動脈海面静脈洞瘻の1症例」
厚生労働省健康日本21 「アルコール」

