幼児・高齢者に多い「異物誤飲」の対処法をご存じですか? 手術が必要な3つの基準を医師に聞く

幼児・高齢者に多い「異物誤飲」の対処法をご存じですか? 手術が必要な3つの基準を医師に聞く

岡本 彩那

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)

兵庫医科大学医学部医学科卒業後、沖縄県浦添総合病院にて2年間研修 / 兵庫医科大学救命センターで3年半三次救命に従事、近大病院消化器内科にて勤務 /その後、現在は淀川キリスト教病院消化器内科に勤務 / 専門は消化器内科胆膵分野

異物誤飲の概要

異物誤飲(いぶつごいん)とは、食物以外のものを誤って口から摂取することです。
異物とは本来身体の中にあるはずのない人工物などで、腸から吸収されずに排出される、もしくは内視鏡や手術で摘出する必要があるものです。

消化管異物の原因となる誤飲事故は、1~3歳ごろの幼児でもっとも起こりやすいとされ、周囲の大人は十分な注意が必要です。認知機能・咀嚼機能の低下した高齢者でも、誤飲事故が起こりやすいことが知られています。

飲み込んだ異物が、消化管に入ると「消化管異物」となり、さらにその物体がとどまる場所によって「食道異物」「胃内異物」のように呼び分けられることもあります。
また、洗剤や薬剤、化学物質などの体内で毒性を示すものを誤飲すると、それらの毒性によって急性中毒を起こす恐れもあります。

なお、異物に限らず飲み込んだものが気道に入ってしまうことを「誤嚥(ごえん)」といいます。誤嚥では、誤嚥したものによっては窒息の原因となり、緊急処置が必要となることがあります。その他菌も同時に気道に入り込んでしまい、「誤嚥性肺炎」の原因となることも多いです。

異物誤飲の症状や危険度は、飲み込んだ異物の種類によって変わり、形状や大きさ、留まる位置によっても変わります。飲み込んだ異物が比較的小さな物体で、そのまま消化管にとどまることなく、自然に便中に排出されるような場合では、特に症状はなく治療の必要がないケースもあります。

一方で「ボタン型電池」「磁石」「鋭利な物体」「薬包シート(PTPシート)」などのような異物を飲み込んだ場合は、誤飲の直後には目立った症状がなくても、重篤な合併症を招く恐れがあります。したがって、危険な異物を飲み込んだケースや、飲み込んだものが不明なケースでは、できるだけすみやかな医療機関の受診が望まれます。

異物誤飲の治療内容は、飲み込んだ異物の種類や留まる位置などによってさまざまです。危険度や必要な応急処置もさまざまであるため、異物誤飲では、可能であればすみやかに医療機関に連絡して、指示を仰ぐのが賢明といえます。

異物誤飲の原因

異物誤飲の原因となる誤飲事故は、1~3歳ごろの幼児でもっとも起きやすいとされています。幼児は心身の発達の過程で、手にしたものを口に運びがちな時期があります。幼児がみずから危険性を判断したり、言葉による注意を理解したりするのは難しいため、周囲の大人が十分に注意しなければ、誤飲事故が起きる可能性があります。

魚の骨などの異物誤飲は、あらゆる世代で起きる可能性があります。特に疾患などの影響により認知能力が低下している高齢者では、薬の包装材や入れ歯などの誤飲事故が起きる可能性が高まります。

配信元: Medical DOC

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