髄芽腫の治療
髄芽腫は外科的手術や化学療法、放射線療法などを組み合わせて治療します。髄芽腫は転移の有無や程度、腫瘍細胞の特徴などによって標準リスク群と高リスク群に大別され、それぞれ治療内容が異なります。
外科的手術
外科的手術では、腫瘍を摘出することで脳への圧迫を取り除き、頭蓋内圧亢進症状を改善させます。また、摘出した腫瘍の一部を分析して分類を特定し、適切な治療につなげます。
腫瘍摘出後は一時的に言葉を話せない場合もあるため(小脳性無言)、話したいことが話せない心理的なストレスに寄り添うことも求められます。
化学療法
化学療法ではいくつかの抗がん剤を組み合わせて使用します。化学療法は入院によって実施することが多く、数週間ごとに抗がん剤を投与します。
抗がん剤の副作用による嘔気で食事を摂れなくなったり、身体の抵抗力が落ちたりすることもあります。副作用症状を可能な限り抑えられるようにさまざまな治療を組み合わせることが重要です。
放射線療法
放射線療法は腫瘍があった部位に対して集中的におこないます。また、腫瘍細胞が脳脊髄液を通じて広がる可能性があるため、脊髄も含めた広い範囲に照射する場合があります。
ただし、幼い子どもは放射線治療による発達への影響が懸念されるため、放射線療法の実施については慎重な判断が求められます。
髄芽腫になりやすい人・予防の方法
髄芽腫は特定の人がなりやすいという明確なリスク因子は、現時点で解明されていません。発症が多いのは主に幼い子どもで、4歳頃にピークを迎えることが知られています。
また、ゴーリン症候群やターコット症候群などの遺伝子異常を持つ場合、髄芽腫の発症リスクが比較的高いことが知られています。しかし、特定の遺伝的要因や環境要因とは関係なく発生しているケースもあるため、一般的な予防法は確立されていないのが現状です。
これらを踏まえて重要なのは、病気の早期発見と迅速に適切な治療を開始することです。子どもにふらつきや頭痛、原因不明の嘔吐などの症状がみられる場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
とくに症状に対する対症療法で改善しない症状や、繰り返し現れる症状がある場合は注意が必要です。
また、ゴーリン症候群やターコット症候群などの遺伝性疾患を患っている場合、定期的な受診によって経過観察を受けることが重要です。
関連する病気
ゴーリン症候群
ターコット症候群
星細胞腫
上衣腫
参考文献
小児慢性特定疾病情報センター「髄芽腫」
小児神経外科学会「髄芽腫」

