<東京P.D.>「いつかこの人たちをドラマにしたい」 ドラマPが語る“広報課”を舞台にした理由

<東京P.D.>「いつかこの人たちをドラマにしたい」 ドラマPが語る“広報課”を舞台にした理由

「東京P.D.」第5話より
「東京P.D.」第5話より / (C)フジテレビ

現在放送中の福士蒼汰が主演を務めるドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」(毎週火曜夜9:00-9:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)。本作は、安永英樹、中村亮太がプロデューサーを務め、広報と捜査現場の刑事の意地とメンツ、対立と葛藤を描く完全オリジナルストーリーの社会派警察ドラマとなっている。今回のインタビューでは、プロデューサーを務める2人に、広報課を舞台にした理由などについてたっぷりと語ってもらった。

■自身の経験を元に「いつかこの人たちをドラマにしたい」

――放送が始まり、視聴者からの反響や手応えはいかがですか?

安永:もっと厳しいご意見をいただくかと思っていたのですが、温かいお言葉が多くてホッとしています。「これまでにない目線で新しい」という評価もいただき、現場では福士さんはじめ俳優陣もすごく手応えを感じています。オンエア翌日の撮影で、福士さんが「よかったです」と安堵の表情を見せていたのが印象的でした。

中村:SNSでは「イケオジの博覧会だ」なんていう書き込みも見かけて(笑)。キャスティングした身としては、素敵な役者さんたちの魅力が伝わっていることが何よりうれしいですし、今後のモチベーションに繋がっています。

――劇中では広報課という目線が新鮮に描かれています。なぜこのポジションに注目されたのでしょうか。

安永:実は僕、元々は4年半ほど社会部で事件記者をやっていたんです。捜査一課や警備公安を担当する中で、四六時中広報課の人たちと一緒にいました。時には言い合いをし、時には飲み明かし…彼らは非常にクレバーでありながら、どこか泥臭くて人間味に溢れている。その姿がずっと心に残っていて、2007年頃から「いつかこの人たちをドラマにしたい」と構想を温めていました。

記者クラブという独特な世界で、バックボーンの異なる警察官たちが集まってメディアと対峙する。あそこには「警察組織」のすべてが凝縮されているんです。広報官というフィルターを通すことで、今の時代のニュースや事件の裏側にある“真実”を新しい切り口で見せられるのではないかと考えました。

■台本にない細かい部分までリアルを追求

――本作では「ライターズルーム方式」という、複数の脚本家が共同で執筆するスタイルを採用されていますね。

安永:この作品は情報量が膨大で、緻密な調査と柔軟な対応が不可欠です。1人の作家さんにすべてを背負わせるのではなく、若手を中心とした3人のチームで議論しながら作るスタイルが最適だと判断しました。

中村:実は、脚本は18稿くらいまで直しているんです。1度最終話まで行ってからまた1話に戻って、年月や過去の整合性をパズルのように組み合わせていて。20代の若いライターたちが僕らの要望に粘り強くついてきてくれて、非常にエネルギーのある脚本に仕上がっています。

――そんな脚本を踏まえて、主演の福士さんとは現場でどのようなやり取りをされているのでしょうか。

安永:福士さんは最初から「もっと踏み込みましょう」「アクセルを踏みましょう」と言ってくださったんです。

中村:会見のシーンや記者の動き1つとっても、監修の方に「プロならどう電話を受けるか」「第一声は何と言うか」と細かく取材して、台本にないような細かい部分まで徹底的にリアルを追求しています。

■実体験と想像の割合は半分半分

――ドラマなので、想像してお話を作っている部分がもちろんあると思いますが、実体験と想像の割合というのはどれくらいなのでしょうか。

安永:半分半分くらいだと思います。例えば2話の最後に出てくる理事官が暴露するシーンは、実は僕が記者時代に実際に体験したことで、警察が不都合な事実を隠蔽するのではなく矮小化(わいしょうか)しようとしたんです。それをある捜査幹部が腹をくくって、僕ら記者の前で全部ぶちまけた…という凄まじい出来事があって。なので、本当にあったことも含まれているという視点でも見ていただけると嬉しいですね。

――今後の展開として、どのようなメッセージを届けていきたいですか。

安永:今泉の目を通して描かれるメディアの姿には、僕自身の葛藤も投影されています。「自分は果たして正しいことをしているのか」という、事件取材の現場で感じる答えのない問いかけがあったり…本作では安易に「これが正義だ」という結論は出さないようにしています。

話が進むにつれ、より踏み込んだテーマに触れていきます。警察、記者、そして広報、それぞれの立場にある“それぞれの正義”がぶつかり合う様子を足りない部分ももちろんあるかと思いますが、悩みながら描きました。そこにある人間ドラマを感じていただければうれしいです。


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