麻疹(はしか)の治療方法や予防方法

医療機関での麻疹の治療方法を教えてください。
医療機関での麻疹対応ガイドラインによると、麻疹は発症しても根本的な治療法はないとされています。そのため、症状をやわらげる対症療法が中心になります。例えば高熱に対して解熱剤を投与したり、咳に対して咳止めを投与したりなどです。また炎症がある場合は抗菌剤を投与して回復を待ちます。合併症の場合も同様です。また、麻疹の患者さんと接触した場合には72時間以内に麻疹ワクチンを接種することにより発症を防止することも可能です。
麻疹は手洗いやうがいで予防できますか?
麻疹は感染力が強く、空気感染します。そのため、飛沫や接触での感染対策としての手洗いやうがいだけでは十分に予防はできません。麻疹の予防を行うには予防接種を受けることが有効な手段です。麻疹ワクチンの免疫獲得率は高く、95%以上といわれています。しかし、免疫のつかなかった5%の方は発症の危険性があるため、2回の接種を行うことが重要です。医療機関での麻疹対応ガイドラインにおいても、唯一の予防方法は麻疹含有ワクチンの接種を1歳以上で2回受けておくこととしています。東京都健康安全研究センターによると、2回の摂取により約99%の方が免疫を獲得するとされています。
麻疹の予防接種は大人でも受けられますか?
麻疹の予防接種は大人でも受けることが可能です。ただし、2回の予防接種を受けている場合は必要ありません。すでに麻疹に罹患している場合も終生免疫を獲得しているので不要です。また、2006年4月から予防接種法に基づき、小学校入学前の1年間に2回目の予防接種を受けることが義務付けられています。そのため、生まれたのが2000年4月2日以降の方は、2回の予防接種を受けている可能性が高くなります。予防接種を受けているかどうかは市区町村の役所で予防接種証明書を取得すれば確認できるので、気になる方は一度確かめてみるとよいでしょう。なお、仮に一度しか予防接種を受けていない場合でも、妊娠中の方は予防接種を受けることができません。また、接種後2ヶ月は妊娠を避ける必要がある点にも注意です。
編集部まとめ

麻疹に対する対策は国ごとに大きな差があり、ウイルスの排除を達成している国もあれば、まったく対策できていない国もあります。
例えばヨーロッパ・東地中海・アフリカの3地域では世界の86%を占める程、麻疹に対して対策が進んでいません。
そのため、それらの地域に旅行や出張を行う場合は、ご自身で対策をする必要があります。渡航する際にご不安な場合は事前に医師に相談しましょう。
麻疹は合併症状がなくとも完治までに一ヶ月かかる大きな病気です。しっかりと対策を行っていきましょう。
参考文献
麻疹の発生に関するリスクアセスメント(2024 年第二版)|国立感染症研究所
麻しんについて|厚生労働省
麻疹の現状と今後の麻疹対策について|感染症情報センター
麻疹|国立健康危機管理研究機構
麻疹Q&A〔麻疹(ましん、はしか)について〕|国立健康危機管理研究機構
麻しん(はしか)(Measles)|厚生労働省検疫所 FORTH
接種記録について|厚生労働省
麻疹排除・根絶へ向けた世界と日本の状況|国立健康危機管理研究機構
医療機関での麻疹対応ガイドライン第七版|国立感染症研究所 感染症疫学センター
麻しんQ&AIIワクチン関連|東京都感染症情報センター
WHO最新ニュース|公益社団法人日本WHO協会
予防接種法|厚生労働省

