「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.25
若冲から大観まで──日本美術史を彩る巨匠たち
本入札会の見どころは、何と言っても出品作家の顔ぶれです。
奇想の画家として再評価が進む伊藤若冲、奔放な筆致で知られる曾我蕭白、動物表現に優れた長澤蘆雪。さらに近代日本画の礎を築いた横山大観、菱田春草らの作品が一堂に会します。
加えて、川瀬巴水の絶筆、藤田嗣治による直筆の猫、片岡球子の富士の秀作など、コレクター垂涎の優品もラインナップ。古画から近代絵画、さらには洋画まで、日本美術のダイナミズムを体感できる構成です。
庶民の美を伝える「大津絵」特集
《阿弥陀三尊来迎図》
今回特に注目したいのが、江戸初期から後期にかけて描き継がれた「大津絵」の特集です。
東海道の宿場町・大津で生まれ、旅人の土産として親しまれた大津絵は、肩肘を張らないのびやかな描線とユーモラスな主題が魅力。最盛期には100種にものぼる図柄が制作されたといわれています。
近代に入り、民藝運動を提唱した柳宗悦が「民画」として高く評価したことで再注目を浴びました。本入札会では、仏画をはじめ「鬼の念仏」「槍持奴」など代表的な図柄を含む8点が出品。庶民の暮らしとともに育まれた美の原点に触れることができます。
