絞扼輪症候群の治療
絞扼輪症候群の治療は、外科的手術が中心です。くびれを解消する皮膚手術を行い、くびれによる循環障害の改善を第一に考えます。方法としてはくびれを完全に切り取って皮膚を縫合したり、皮膚を互い違いに縫合したりする方法があります。
くびれよりも末端側に指の合指や指・骨の欠損が見られる場合には、それらに対する対症療法が必要です。指が癒合している合指では、癒合している指を外科的に分離する手術を試みます。骨移植術や骨延長術などが行われるケースもあります。
他にも、機能回復や見た目上の問題の改善を目的とした治療が行われます。
絞扼輪症候群になりやすい人・予防の方法
絞扼輪症候群は新生児にみられる先天性の疾患ですが、発症原因が明確ではなく、完全に予防する手段はいまのところありません。
また、発症は遺伝的な要因とは無関係と考えられているため、家族歴などからなりやすい人、発症リスクの高い人を予測することもできないと考えられています。
一方、妊娠中の羊膜損傷は、発症リスクに関わる可能性があります。そのため、妊娠中は母体感染や早期破水などに気をつけて過ごし、羊膜損傷のリスクを下げることが、絞扼輪症候群の予防につながる可能性はあります。
いずれにせよ、妊娠・出産においては定期的な妊婦検診を受けるなどの行動が、さまざまな先天性疾患の早期発見にもつながります。妊娠中の女性は健康的な生活を心がけ、心身ともにできるだけストレスの少ない環境で出産を迎えられるとよいでしょう。不安があれば、周囲の人や医療機関などに気軽に相談できる体制も大切です。
関連する病気
多指症
先天性四肢欠損症
リンパ浮腫
羊膜損傷
羊膜内感染
羊膜索症候群
参考文献
日本形成外科学会絞扼輪症候群
京都大学医学部附属病院形成外科先天性絞扼輪症候群
阿南陽子 et al 末梢神経麻痺を伴う特異な臨床症状を呈した上腕部先天性絞扼輪症候群の2例 日小整会誌 28巻 1号 2019
日本医療評価機構産科医療補償制度子宮内感染
若松宏晶 et al 広範囲な体癖欠損を合併した羊膜索症候群の一例日本周産期・新生児医学会雑誌60巻2号2024

