ヒ素中毒の前兆や初期症状について
急性ヒ素中毒の初期症状は、嘔吐、腹痛、下痢などです。症状だけでは他の食中毒などと区別がつかないケースもあるため、意図せずヒ素を摂取してしまった患者さんの様子から、前兆を捉えるのは容易ではありません。
慢性ヒ素中毒ではさらに、明確な前兆を捉えることは難しいと言えます。
初期の症状として、唇や口腔内の色素沈着などの報告があるものの、これらはあまり明確なものではありません。進行すると、皮膚の色素沈着、白斑、角化(盛り上がって硬くなる)あるいは粘膜の機能障害などの症状が出やすいとされています。
ヒ素中毒の検査・診断
ヒ素中毒の診断は、臨床症状とさまざまな検査結果に基づいて行われます。
嘔吐、腹痛、下痢、低血圧、ショックなどから急性ヒ素中毒を疑うようなケースでは、患者さんの血液、尿、毛髪などを採取して検査します。検体から一定濃度以上のヒ素が検出された場合は、ヒ素中毒が確定します。
慢性ヒ素中毒は進行すると、呼吸器、神経、内臓など全身にさまざまな障害が生じることがあります。そのため、血液、尿、毛髪などの検査に加え、皮膚や各臓器の機能異常やがんの発症リスクなどを評価するために、各種の画像検査も活用されます。がんの疑いがある場合は病理検査も実施します。

