いよいよ高校生活のスタート
そして迎えた入学式。
里佳子が言っていたことは本当でした。広い講堂に集まった新入生たちは、だれもが期待と不安を胸にした、あたらしい顔ばかり。
美奈子ちゃんも同じ高校に入学していましたが、別のクラスになり、部活動もちがう道を選んだため、顔を合わせる機会すら、ほとんどなくなったそうです。
「お母さん、あたらしい友だちができたよ! 吹奏楽部の先輩もすごくやさしくて……」
毎日、楽しそうに高校生活を語る湊。
あんなにおびえていた美奈子ちゃんとの関係も、「あぁ、そんなこともあったね」と笑えるくらい、今の湊には、自分の世界が広がっています。
もし、あの時、湊の「志望校を下げたい」という言葉をうのみにして、「逃げの選択」をさせていたら…。今のような湊の笑顔は見られなかったかもしれません。
私は、里佳子にお礼のメールを送りました。
「里佳子、本当にありがとう。あの時、背中を押してくれたおかげで、湊は自分の足で立ち上がることができたよ」
里佳子からは、すぐに返信が来ました。
「よかったね。親ができるのは、選択肢を広げてあげることだけだから。最後に歩くのは、子ども自身だもの。お互い、これからも見守っていきましょう!」
あのとき、逃げの選択をせず、本当によかったですね。親身になって相談にのってくれた先輩ママ、そして先生にも感謝ですね。
受験をする本人がいちばん大変ですが、受験生の親も同じくらいプレッシャーや葛藤を感じるもの。親として、どのように寄り添い、導いていくべきか、とても参考となる作品です。ときには、周囲の力を借りることも必要ですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ももこ
(配信元: ママリ)

